レッドブルF1は「開発の方向性を2度誤った」マルコ博士が明かす誤算、ADUOは「時代遅れ」
レッドブルF1のアドバイザーを長年務めたヘルムート・マルコ博士は、マックス・フェルスタッペンのモンツァでの優勝に慎重な見方を示すとともに、レッドブル・フォードがFIAのパワーユニット性能ランキングで基準とされたことを受け、現行のエンジン開発規則を批判した。
■モンツァでの優勝は「難しい」
83歳のマルコ博士は、オーストリア紙『Österreich』の取材に対し、チームが優勝を狙うにはイタリアGPは時期尚早だとの見方を示した。
「短いザントフォールトのコースで、私たちは0.4~0.5秒遅れていました。これは途方もなく大きな差です。優勝するのは難しいでしょう」
マルコ博士は、むしろシーズン後半のレースのほうが勝利の可能性が高いと考えている。
「最大のチャンスは、テキサス、ラスベガス、あるいはメキシコかもしれません」
■FIAの開発優遇制度を批判「規則は時代遅れ」
マルコ博士は、レッドブル・フォードが2度にわたって基準となるパワーユニットに認定されたことを受け、FIAが現在採用している開発優遇制度「ADUO」にも異議を唱えた。
「この規則は時代遅れであり、直ちに変更する必要があります」
「パワートレインは、内燃エンジン、電気モーター、ソフトウェア、バッテリーで構成されています。レッドブルが最高のパワートレインを持っているとは到底言えません」
■シャシー開発の方向性も誤る
マルコ博士は、シャシーの開発方針もチームに悪影響を及ぼしたと指摘した。
「出だしはそれほど悪くありませんでしたが、その後、間違った方向へ進んでしまいました。開発の方向性を2度誤れば、コストキャップの下では予算的に厳しくなります」
レッドブルF1でレーシングカーデザイナーを務めていたエイドリアン・ニューウェイの離脱が、チームにどれほどの打撃を与えたのかと問われると、マルコ博士は現在の技術陣を擁護した。
「チームはニューウェイが不在だった昨年、ワールドチャンピオン獲得を僅差で逃したことで、自分たちに十分な能力があることをすでに証明しています。ただ、ご存じのとおり、今の私は遠くから見ているだけです」
■フェルスタッペンのクラッシュに恐怖
マルコ博士は、ザントフォールトで起きたフェルスタッペンの激しいクラッシュに肝を冷やしたことも認めた。
「マシンが横向きになった時は、かなり驚きました。幸い、後続車との間にはある程度の距離があり、ローソンも非常にうまく反応してくれました。あのように横向きになったマシンに誰かが突っ込めば、本当に危険な事故になりかねません。」
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