【F1】ラッセルに追い打ち、シンガポールGPは最後尾スタートの見通し 改良版PUの前倒し投入は救いになるか
ジョージ・ラッセルのドライバーズ王座獲得への望みがさらに遠のいた。メルセデスのラッセルは、日曜日のシンガポールGPで最後尾からスタートする見通しだ。
■新PU投入でグリッド降格へ
イギリスの『Sky Sports』によると、ラッセルはセパンで行われたバーレーンGP in マレーシアで、3番手走行中にリタイアの原因となった故障を受け、新たなパワーユニット(PU)が必要になるという。
このリタイアにより、チームメートのアンドレア・キミ・アントネッリは、残り7戦の時点でラッセルとの差を84点に広げた。
ラッセルはすでに年間4基の使用上限に達している。追加交換を行えばグリッド降格ペナルティを受けることになり、F1でも特に追い抜きが難しいシンガポールで、後方からの追い上げを強いられる見通しだ。
ただし、救いとなる可能性もある。メルセデスは今月後半、オースティンで開催されるアメリカGPで、FIA(国際自動車連盟)の「追加開発・アップグレード機会(ADUO)」制度に基づく改良版PUを投入する計画だった。
『Sky Sports』は、ラッセルへの投入をシンガポールGPに前倒しする可能性があると報じている。これにより、今後のレースで改めて交換に伴うペナルティを受ける事態を避けられる可能性がある。
■PUの故障原因と空力アップデートの影響を調査
メルセデスの副チーム代表ブラッドリー・ロードは、セパンでのPUの故障が機械的なものだったと明らかにした。ただし、正確な原因は引き続き調査中だ。
「マシンが戻ってきて、最初の点検を行うことができました。PU側の機械的な故障であることは明らかです。根本原因が何なのかは、まだ特定する必要があります。ただ、その結果は誰の目にも明らかでした」
メルセデスは同時に、セパンで投入した大規模な空力アップデートが、かえってW17を遅くしたように見えた理由も調べている。
ロード副代表は、新部品、極端な高温、粗い路面の組み合わせが、予想外のハンドリングの問題を引き起こしたと説明し、複数の要因が絡み合い、原因の特定が難しい状況を表現した。
「それぞれの要因を切り分けるのは簡単ではありません。いわば『三次元の問題』で、私たちはそれを解明しなければなりません」
■アントネッリ支援を優先すべきとの声
ラルフ・シューマッハは、メルセデスがラッセルの王座争いは事実上終わったと受け入れ、アントネッリのリードを守ることに集中すべきだと考えている。
シューマッハはドイツのテレビ局『Sky Deutschland(スカイ・ドイツ)』に対し、次のように語った。
「現実的に考えれば、今はペースにも問題を抱えているので、キミを助けるためにも、できることをすべて行う必要があります」
「チームとして考え、2人とも選手権でしっかり結果を残せるようにしなければなりません。つまり、ジョージがはるかに速かったバクーのような週末でない限り、チーム内で争わせるのは、もはやほぼ不可能です。」
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