【メルセデスF1】旧仕様のラッセルが0.573秒速い! 新仕様のアントネッリとシンガポールGPで比較検証
メルセデスF1は、今週末のシンガポールGPで2台のマシンに異なる空力パッケージを採用する。ジョージ・ラッセルが旧仕様に戻す一方、ドライバーズ選手権首位のアンドレア・キミ・アントネッリは、前戦のセパンで課題が浮上した新仕様を引き続き使用する。また、ラッセルへの投入を目指していた改良型パワーユニット(PU)は、今大会には間に合わなかった。
■アントネッリは新仕様を継続「まだ見限るのは早い」
アントネッリは、新しい空力パッケージへの理解を深め、その性能を引き出すことを目指す。
ただし、新仕様を引き続き使用するという決定は、自身の意向だけで決まったわけではないという。
「僕に選択の余地はあまりありませんでした」
アントネッリは笑顔でそう語り、新パッケージへの信頼を強調した。
「でも、僕たちは新しいパッケージがうまく機能すると強く信じています。あとはマシンへの理解を深め、性能を十分に引き出せる状態にするだけです」
一方、ラッセルが使用する旧仕様については、より確実な選択肢であることも認めている。
「旧仕様は長く使ってきたので、マシンをどうセットアップすればいいのかも分かっています」
「でも同時に、新しいパッケージについてもっと学び、その性能を最大限に引き出したいとも考えています。チームはこのパッケージに本当に多くの労力を注いできました。こんなに早い段階で見限ってしまうのは、もったいないです」
■ラッセルは旧仕様への復帰を歓迎「バクーで勝ったマシンで戦える」
ラッセルは、旧仕様の空力パッケージに戻すことを前向きに受け止めている。
シンガポールで取材に応じたラッセルは、マレーシアで開催された前戦バーレーンGPよりも前から、2台のマシンを異なる仕様で走らせることについてチームと話し合っていたと明かした。
「バーレーンGPでのレースの前から、この件について話し合っていました。そして、エンジントラブルでリタイアすることになったとき、すぐに『もっと多くのことを学ぶために、シンガポールでは2台を異なる仕様で走らせる必要があります』と伝えました」
旧仕様のマシンへの信頼についても、次のように語った。
「バクーで優勝したときのマシンで戦えるなら、僕はそれで構いません」
メルセデスは、新旧の空力仕様を同じレース週末に走らせ、それぞれの特性や性能を比較検証する。
■改良型PUの投入は間に合わず、追加ペナルティの可能性も
メルセデスは、ADUOに基づく改良型PUをラッセルに投入する時期の前倒しも目指していたが、シンガポールGPには間に合わなかった。
規則上、改良型ターボは所定の期限までに、すべてのカスタマーチームが使用できる状態にする必要があるためだ。
そのため、ラッセルは今大会で現行仕様のPUを投入し、グリッドペナルティを受けることになる。
さらに、今季中に改良型PUを別途投入する場合には、再びグリッドペナルティが科される可能性がある。
■スプリント予選は旧仕様のラッセルが2番手、新仕様のアントネッリは7番手
10月9日(金)に行われたシンガポールGPのスプリント予選では、旧仕様に戻したラッセルが1分31秒276で2番手につけ、スプリントポールを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に0.120秒差まで迫った。
一方、前戦セパンで投入した新仕様を継続して使用するアントネッリは、1分31秒849で7番手となり、ラッセルから0.573秒遅れた。異なる仕様で臨んだ初日のスプリント予選では、旧仕様のラッセルが新仕様のアントネッリを上回る結果となった。
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