セーフティカー陰謀論を否定するセバスチャン・ベッテル

2012年07月06日(金)22:42 pm

セバスチャン・ベッテル(レッドブル)は、前戦ヨーロッパGPの決勝レースでF1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)がベッテルのレースを台無しにするためにセーフティカーを意図的に導入したという旨の発言をしたと報道され物議をかもし出していた。しかし、ベッテルはこれまでのそのような憶測に対して否定的な意見を寄せている。

F1史上最年少で2年連続のドライバーズタイトル獲得を果たした現チャンピオンのベッテルと、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコはヨーロッパGPのレース後、F1のレースにおける規則違反などを取り締まっているFIA役員であるチャーリー・ホワイティングを口を揃えて批判していたと報じられた。

それというのも、レース途中でセーフティカーが導入されるまでのヨーロッパGPは、ベッテルが圧倒的な速さを見せつけ後続に大差を付けていたが、セーフティカーが入ったことによってその差が水の泡となってしまったからだ。

そして、ヘイキ・コバライネン(ケーターハム)とジャン・エリック・べルニュ(トロ・ロッソ)のクラッシュでコース上に散らばったマシンの破片の除去という、表向きの理由でコースに入ったセーフティカーがピットに戻って間もなく、ベッテルのRB8(レッドブルの2012年仕様車)はトラブルに見舞われ、ベッテルはリタイアに追い込まれてしまった。

5日(木)、ベッテルが発言したと思われているこの陰謀論についてベッテルに質問したところ「僕が言ったことはこうだ。僕の意見として、コースにセーフティカーが入る必要なんてどこにもなかった。そしてそれ(セーフティカー)が僕のレースを台無しにしたって言ったんだ」

「それが僕のレースをダメにするために行われたなんて、一回も言ってないよ」と、ブラジルの『O Estado de
S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙に語った。

「それは出来事がより刺激的に見えるよう、(発言の)重要な部分を省略して記事を書きたてる習慣がある連中が書いたことだ」

「レースを振り返ってみたけれど、今でも僕の意見は変わっていない。でも、審査員が下した決定に異論を言ったりはしないよ。決定を下すために、彼らは常に僕たちよりも多くの情報を持っているんだからね」

「(決定に)賛成だろうがなかろうが、僕はいつでも彼らを尊重している」とベッテルは付け加えた。

このベッテルの心境の変化は、FIAがベッテルのレース後のコメントに不快感をあらわにしたことの報道を受けてのものと思われる。

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