今年のF1開幕戦オーストラリアGPはニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)の優勝で終わったが、本当であればフェラーリのセバスチャン・ベッテルが優勝していたはずだと考えている者も少なくない。
■開幕戦で手応えを感じたイタリアメディア
スタートでメルセデスAMGの2台を抜き去ることに成功していたベッテルが優勝を逃したのは、赤旗によるレース中断とそのときにチームがタイヤ選択を誤ったことによるものだと見ている者が多い。
フェラーリの母国イタリアの『Corriere della Sera(コリエーレ・デラ・セラ)』は、「メルセデスAMGがオーストラリアでは勝った。だが、それはフェラーリがミスを犯したおかげだ」と主張している。
さらに、『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は「メルセデスAMGの遊び場はすでになくなった」と書き、『Tuttosport(トゥットスポルト)』も「今年はメルセデスAMGが独走するシーズンとはならないことが明らかだ」と書くなど、イタリアのメディアは次のレースではフェラーリが必ず勝つと言わんばかりの熱狂ぶりだ。
■メルセデスAMGにはまだマージンがあるとマルコ
しかし、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、そうやすやすとメルセデスAMGを攻略することはできないだろうと考えている。マルコはオーストリアの『Kleine Zeitung(クライネ・ツァイトゥング)』に次のように語った。
「メルセデスAMGは(今年のレースでは)その本当の優位性を隠そうとするだろう」
だが、メルセデスAMGとフェラーリの差が昨年よりもさらに縮まってきていることを示すデータもある。昨年の開幕戦では同じ3位ながら、ベッテルは優勝したルイス・ハミルトンから35秒ほども遅れてフィニッシュラインを横切っていた。しかし、今年は赤旗中断があったとは言え、トップのロズベルグからは10秒以内の遅れでゴールしている。
■レースでは戦えるとベッテル
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、開幕戦が行われたアルバート・パーク・サーキットの曲がりくねった第3セクターでは、メルセデスAMGはベッテルのタイムと比較してわずかに1000分の77秒速かっただけだと指摘している。
ベッテルも次のように語った。
「予選では彼らがパワーを発揮するし、彼らが上に出てしまう。だけど、コーナーでは僕らも彼らと争うことができるよ」
■フェラーリの速さに疑う余地はないとラウダ
そして、メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダも今年のフェラーリは間違いなく速いと認めている。
ラウダは、メルセデスAMGにとって大きな問題だったのは、ポールポジションのハミルトンと、最前列の2番グリッドのロズベルグがスタートにしくじり、やすやすとフェラーリの2台に追い抜かれてしまったことだと次のように語った。
「今回のレースは、スタートで半分決まったようなものだった。フェラーリが素晴らしいスタートを決めたからね。我々は大失敗を犯したが、その理由を解明する必要がある」
「私は、またこういうことが起こることを恐れているよ。フェラーリは速いし、それを疑う余地はないからね」
そう語ったラウダは、次のように付け加えた。
「これからも面白くなるだろうし、次のレースが楽しみだよ」
いずれにせよ、メルセデスAMGとフェラーリが本当にタイトル争いを演じることになりそうかどうかは、あと何レースか様子を見る必要もありそうだ。