レッドブルのF1アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、2025年のレッドブル・レーシングのドライバーについて、セルジオ・ペレスの後任として角田裕毅が「候補者」であることを公に認めた。
■角田裕毅の評価が急上昇
これまで角田裕毅はレッドブルへの昇格候補として真剣に考えられてこなかったが、RBチームで強さと安定性を身につけただけではなく、「感情」のコントロールもできるようになったことで評価が急上昇した。
「彼は感情の乱れによってスピードを失っていたが、それは過去のことだ」とマルコはオーストリアの放送局『ORFチロル』に語った。マルコはリアム・ローソンをRBのレースシートに昇格させたのは、角田裕毅と直接比較評価するためだと方針を明かした。
「ツノダは2025年にマックスの隣で走る候補だ。今シーズンの残りのレースで、来年のドライバーコンビを決めることになるだろう。若手ドライバーがマックスの隣で走る姿が目に浮かぶようだ」とマルコ博士は『f1-insider.com』に述べた。
「我々はローソンと角田を比較することに決めた。彼らは同じ装備、同じコンディションで、それぞれ6レースの中で自分が優れていることを証明する必要がある」
22歳のニュージーランド人であるローソンは、今週イタリアのムジェロで2025年用のプロトタイプコンパウンドのテストをするために、現行のレッドブルのクルマをドライブした。
■他チームもレッドブル同様、若手起用の流れ
一方でマルコは、2025年にアウディ傘下のザウバーの最後のシートを、ミック・シューマッハがバルテリ・ボッタスに対抗する有力な候補になっていることを示唆した。
「我々(レッドブル)は、若手ドライバーにF1でのチャンスを与えるという哲学からスタートした。セバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペン、ダニエル・リカルドの3人はその良い例だ。他のチームもこの哲学に従っている。メルセデスはキミ・アントネッリにチャンスを与え、ハースはオリバー・ベアマン、ウィリアムズはフランコ・コラピントを起用している。そして幸いにも、アウディが今、若いミック・シューマッハを真剣に検討しているようだ。」