母国F1メキシコGPを迎えているセルジオ・ペレス(レッドブル)は、2025年もレッドブル残留が確約しているとの決まり文句を繰り返し、さらに今週末の母国グランプリで引退を発表するという憶測を否定している。
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■公然とドライバー選びをするレッドブル幹部
しかし、チームアドバイザーのヘルムート・マルコ博士は、ジュニアチームのRBで、リアム・ローソンと角田裕毅が来年フェルスタッペンのチームメイトになるために直接対決しているという事実を隠そうとせず、『f1-insider.com』にこう語った。
「ペレスは契約しているかもしれないが、F1は実力主義の世界だ。実力が伴わなければ、契約など意味がない。シーズンが終わったら皆で話し合い、レッドブルでフェルスタッペンの最高のチームメイトとなるのは誰かを決めるだろう」
■ローソンがリードしているとマルコ博士
マルコ博士は、シーズン中に解雇されたダニエル・リカルドのコックピットに座ることになった22歳のローソンが、レッドブルのシート獲得に向けて現在ポールポジションにいることを認めている。
「オースティンでのレース後、ローソンはイエロージャージを着ているだろう」と、フランスで開催される自転車ロードレース、ツール・ド・フランスで、ステージ間で総合トップの選手に与えられる黄色いジャージ『マイヨ・ジョーヌ』を例に出しながらマルコ博士はローソンを讃えた。
マルコ博士はオーストリア新聞にも「我々はあと数レース見守ってから評価するつもりだ」と語っている。
■ペレスではなくローソン起用を推す声
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハも、レッドブルは変化を起こすべきだとアドバイスしている。
「個人的な意見ではないが、セルジオ・ペレスの時代は終わったと思う。レッドブルは対応すべきだ。リアム・ローソンはオースティンで、すでに実力を示している。このままいけば、彼を無視することはできなくなるだろう」と見解を述べた。
ペレスが今週末にメキシコで引退を発表するという噂について、マルコは「彼が引退を考えているという話は聞いていない。まだ何も決まっていないよ」と述べた。
ローソンとペレスが目立つ中、直接対決をしている角田裕毅も負けてはいられない。3人による勝負は、残り5戦のコース上でのパフォーマンス次第だ。