記事要約
・F1中国GPでハミルトン、ルクレール、ガスリーの3人が失格処分を受けた
・ハミルトンはスキットブロックの摩耗違反、ルクレールとガスリーは最低重量違反
・これによりレース結果が変更され、後方のドライバーに順位繰り上げが発生
■F1中国GPで3人が失格処分に
2025年F1中国グランプリの決勝レース後、5位シャルル・ルクレール(フェラーリ)、6位ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、11位ピエール・ガスリー(アルピーヌ)の3人が失格処分を受けた。これにより正式結果が大きく変動した。
■ハミルトンはスキットブロックの厚さ違反
ハミルトンのマシンは、FIA(国際自動車連盟)の技術規定により定められているリアのスキットブロック(木製の底板)の厚さ9mmを下回っていたことが判明した。これにより規定違反とされ、レースから除外された。
FIAが公開された文書には、「(ハミルトンの)44号車のスキットブロックを測定したところ、8.6mm(左側)、8.6mm(車両中心線)、8.5mm(右側)であることが判明した。これは技術規則第3.5.9条に規定されている最小厚さ9mmを下回っている」と書かれている。
これに対してフェラーリは、純粋なミスであったことを認めた。
■ルクレールとガスリーは最低重量規定に抵触
ルクレールとガスリーのマシンは、レース後の車検で最低重量を満たしていないことが判明。これもFIAの技術規定に反するため、両者ともに失格となった。
2台ともに最初の重量計測で最低重量の800kgと表示されたが、燃料質量計測において排出手順に従って燃料を2リットル抜き取ったところ、どちらも車重は799kgにまで減り、最低要件をわずかに下回ったため、ルクレールとガスリーは失格となった。
■レース結果が変更、繰り上がりの恩恵受けたドライバーも
この失格により、ポイント圏内のトップ10に入った3人の順位が抹消され、後方のドライバーたちは繰り上がりでポイント圏内に入ることとなった。特に中団グループの争いにおいては、ランキングにも影響を与える可能性がある。
FIAは厳格な技術検査の重要性を改めて強調しており、今回の判断についても公正な手続きに基づいて行われたとしている。
この結果、今シーズンまだノーポイントなのはチーム別ではアルピーヌのみ、ドライバー別ではアイザック・ハジャー(レーシングブルズ)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、リアム・ローソン(レッドブル)、ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)、ガブリエル・ボルトレート(Kickザウバー)の5人となった。