記事要約
・コラピントが再開前にピットレーン進入し、1グリッド降格処分
・誤解による違反で利益なしも、過去例と照らしペナルティ適用
・ローソンが1つ繰り上がり、15番グリッドから決勝スタート
フランコ・コラピント(アルピーヌ)は、F1エミリア・ロマーニャGPの予選中に規定違反があったとして、1グリッド降格のペナルティを受けた。
■コラピントに1グリッド降格
Q1では、角田裕毅(レッドブル)のクラッシュにより赤旗中断となったが、その後のセッション再開前に、コラピントが再開時刻の確認がないままピットレーンのファストレーンに進入。この行為がレースディレクターのイベントノートに反するとして、スチュワードが調査を行った。
アルピーヌのチーム代表者とコラピント本人が事情聴取を受けた結果、今回の違反はコミュニケーションの行き違いによる「故意ではないもの」と判断された。チームは「クルマを少し前に出すように指示したが、完全にピットレーンへ出るような指示ではなかった」と主張。ドライバーがその指示を誤解し、再開前にファストレーンに入ってしまったという。
スチュワードは、スポーティング面でのアドバンテージが得られたわけではないと認めつつも、過去の事例(バーレーンGP予選でのメルセデス勢)に照らし、スポーティングペナルティの必要性を認めたうえで、1グリッド降格の裁定を下した。
予選を15番手で終えたコラピントは、このペナルティにより16番グリッドから決勝を迎えることになる。予選16番手だったリアム・ローソン(レーシングブルズ)が1つ繰り上がって15番手からスタートする。
■スチュワードの発表文
スチュワードの発表文では以下のように記されている。
「チーム代表者は、マシンを前進させるように指示したが、完全にファストレーンに出ることは意図していなかったと述べた。ドライバーはその指示を誤解し、セッション再開時刻が正式に確認される前にファストレーンへ進入した。これは明確にイベントノートに違反する行為であり、その時点では後戻りができず、チームはそのままピットレーンを進むよう指示を出した」
「この違反は意図的ではなかったが、スポーティングペナルティの対象とする必要がある。ただし意図的ではなく、競技上の利益も得ていないことから、1グリッド降格にとどめる」
「同様の違反が将来的に別の状況下で起きた場合、より重い処分が科される可能性がある。」
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