・ベアマン、イギリスGP FP3中の赤旗下クラッシュで10グリッド降格
・赤旗中に260km/hでピット入口へ進入しバリアに衝突、規則違反と判断
・ペナルティポイント4点加算で累積8点、母国GPで厳しい裁定受ける
F1イギリスGPのフリー走行3回目(FP3)で、オリバー・ベアマン(ハース)は赤旗中の事故により、決勝で10グリッド降格ペナルティを科された。
このセッションでは、ベアマン自身が最初にボディワークの一部を脱落させて赤旗を招くなど、波乱含みの内容だったが、後半にはさらに厳しい展開が待っていた。
ガブリエル・ボルトレート(Kickザウバー)がグラベルにストップして2度目の赤旗が出された後、ベアマンもピットレーン入口でスピン。バリアに衝突し、マシンのフロントウイングを破損した。
この出来事は赤旗中に発生したため、審議対象となり、レース審査委員会のスチュワードは10グリッド降格処分を下した。地元イギリスであっても厳しい裁定だった。
スチュワードが発表した文書には以下のように記されている。
「87号車(ベアマン)は赤旗に対して減速していたが、ターン15に近づいた際に一気に加速し、ピット入口にレースペースで進入、260km/hで走行した。結果、マシンをコントロールできずバリアに衝突した」
「F1競技規則第37.6(a)項および国際スポーティングコード付則H第2.5.4.1(b)項では、赤旗時には『全車が即座に減速し、ピットレーンへゆっくり戻ること』が定められている」
「87号車のドライバーはレースペースで走行しており、明らかに『ゆっくり戻る』という義務を果たしていなかった。実際、通常のインラップと比較しても、今回の赤旗中のラップの方が速かった」
「さらに悪いことに、その状態でコントロールを失ってクラッシュした。ドライバーは、赤旗でスロー走行していたためブレーキが冷えていたと主張したが、それは酌量すべき要素とは見なされなかった」
このペナルティに加え、ベアマンにはペナルティポイントが4点加算され、累積は合計8点となった。
今年F1フル参戦を果たしたベアマンにとって、今回のイギリスGPは初の母国レース。なお、昨年の同グランプリで2025年からのハース加入が発表されていた。
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