フェラーリF1が来季体制維持へ「ハミルトンは必要なかった」と元チーム代表が苦言　スパで大型アップデート投入

2025年07月24日（木）4:59 am

・バスール代表が2026年もフェラーリ続投の見通し

・ハミルトン加入後の期待と現実に乖離、批判も浮上

・ベルギーGPで新リアサスと軽量リアウイング投入へ

フレデリック・バスールがフェラーリのチーム代表として2026年も続投する可能性が高まっている。イタリアの『Autosprint』によれば、フェラーリ上層部はバスールの手腕を引き続き評価しており、最低でも1年の契約延長を提示する方針を固めたという。

少し前には、マクラーレンやザウバーのように「CEOを代表の上に置く構造」への変更が検討されているとの噂も流れていたが、今回の報道によって体制見直しの可能性は一旦後退した形だ。

2025年からルイス・ハミルトンを迎えるという大型補強により、バスールへのプレッシャーはさらに増していた。ハミルトンの加入は商業的なインパクトこそ絶大だったものの、現時点で競技面では期待された成果には至っていない。

この状況について、元ハース代表のギュンター・シュタイナーは以下のように語っている。

「ルイス・ハミルトンは、F1で唯一“チームよりも存在感が上回る”ドライバーです。スポーツ外でも影響力があり、それがフェラーリと結びついたとき、“フェラーリとハミルトン、どちらが上か”という構図すら生まれかねません」

「7回の世界王者がフェラーリに移籍するというのは素晴らしい話でしたが、我々は期待値を高くしすぎたのかもしれません。今、その期待が結果に結びつかないことで、人々は少し落胆しているように見えます」

「もし自分がフェラーリの立場だったら、ハミルトンを雇わなかったでしょう。あくまで個人的意見ですが、フェラーリにとってハミルトンは必要ではなかったと思います」

一方、フェラーリは競技面での巻き返しを図るべく、今週末のF1ベルギーGP（スパ）で2つの大型アップデートを投入する予定だ。

1つ目は、テクニカルディレクターとして新たに就任したロイック・セラの下で開発された、待望の新リアサスペンション。2つ目は、軽量な新型リアウイングで、こちらはモンツァでの使用も視野に入れて評価が進められていると『Eurosport Italia』は報じている。

新リアサスペンションは先週のムジェロでのフィルミングデー中に、シャルル・ルクレールを含む両ドライバーによってテストされ、1周あたり約0.1秒のタイム短縮が期待されている。