・9月開催のマドリードGP、FIAが開催前に現地視察
・象徴的なバンクコーナーの舗装が開始され、チケット販売も好調
・舞台裏では、ティルケら設計会社によるデザイン著作権をめぐる法廷闘争へ
F1が新たに開催を予定しているマドリードの市街地サーキットについて、9月のデビューに間に合わないのではないかという懸念は薄れつつある。
しかしその一方で、プロジェクトの舞台裏では現在、法的紛争が水面下で進行している。
今週、レースディレクターのルイ・マルケスとFIAのホルヘ・アベドが率いるFIA代表団が、プロジェクトの進捗状況を確認するため、建設中のマドリード・サーキットを訪問した。
スペイン現地メディアによると、マドリードGPが9月13日に初開催を控える中、開催まで残り3カ月余りとなったタイミングで、代表団はバスで施設を視察し、プロモーター側から最新の進捗状況について説明を受けたという。
今回の視察は、ここ数カ月にわたり「建設スケジュールが遅れているのではないか」という憶測が広がる中で実施されたものだ。
しかし、プロモーター代表を務めるルイス・ガルシア・アバドは、プロジェクトは予定通り進行していると強調した。
「計画通り順調に進んでいます。9月のレース前にテストイベントを開催し、F1やFIAとともに最終チェックを完了させる見通しです」
最近の大きな進展として、サーキットの象徴的な区間になると期待されている「モニュメンタル」と呼ばれるコーナー群で、急勾配のバンク区間の舗装工事が始まったことが挙げられる。また、チケット価格は高額であるにもかかわらず、販売は好調だと報じられている。
一方で、華やかなニュースの裏では、別の法的争いが火種となっている。
ドイツのオンラインメディア『f1-insider.com』の報道によると、ケルン地方裁判所で、イタリアのサーキットデザイン会社「Dromo」とドイツの「Tilke Group」の間で、マドリード・プロジェクトに関連する知的財産権をめぐる紛争が争われているという。
当初、このサーキットのコンセプトを開発したのは、トラックデザイナーのヤルノ・ザフェッリが率いるDromoだった。しかし報道によると、その後プロモーターのIFEMAマドリードは、プロジェクトの継続および完成に向けて、ヘルマン・ティルケの会社であるTilke Groupへ設計業務を移管したという。
今回の紛争の争点は、サーキットデザインの要素が著作権によって保護されるか否かという点にある。
現在は本格的な法的審理が進行する中で、一部の計画文書について複製を禁止する仮処分命令が出されていると報じられている。
争点の核心は、F1サーキットが創造的な建築作品にあたるのか、それとも主に技術面、安全面、規制上の要件によって設計されるものに過ぎないのかという点にある。
特に、目玉となる「モニュメンタル」のバンクコーナーがこの紛争の焦点となっており、最終デザインへの貢献度をめぐって両者の主張が対立している。
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