F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、メルセデスAMGの「Fダクト」が規約に適合しているとの姿勢を崩していない。
レッドブルとロータスを筆頭とするライバルチームたちは、メルセデスAMGが今季導入した空力システム、Fダクトの規約違反を疑っている。この論争は来週末に行われる中国GPでも継続する見通しだ。
Fダクトとは、車体に設置されたダクトから空気を取り入れ、ウイングのすき間からその空気を放出することでウイングの抗力を減らし、最高速を高めるシステム。2010年に登場して話題となったが、2011年からは禁止となった。しかし、ルールの抜け穴を利用して、今年メルセデスAMGが導入している。
中国GPが行われる上海で、ロータスの技術責任者ジェームス・アリソンが監査官立ち会いのもと、FIAの技術部門責任者チャーリー・ホワイティングへ、Fダクトの規約違反に関する文書を提出する予定であることも明らかになった。
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、Fダクトに疑念を抱いているのはレッドブルとロータスだけではなく、ほかのチームもこの技術に疑惑の目を向けていると話した。
「(疑念を持っているのは)レッドブルだけではないんだ。パドックの半数がこの問題に注目しているよ」とホーナーは『Sky Sports(スカイ・スポーツ)』の番組『The F1 Show(F1ショー)』に語っている。
ホーナーはまた、前戦マレーシアGP後にホワイティングが「この件について考える時間」を求めていたことも明かした。
そして、先月のオーストラリアGPでホワイティングが報道陣に公開した技術説明書の改訂版がFIAのウェブサイトに再掲載されたことで、事態に動きが見られた。
メルセデスAMGのFダクトは、DRS(空気抵抗低減システム/可変リアウイング)を作動させたときに機能しているとみられ、DRSボタンを「押す」というドライバーの動作がルール違反を確信するチームの論拠になっている。
規則上は、「ドライバーの動きによってクルマの空力特性を変化させる」パーツが禁止されている。しかし、「ボタンを押す」という行為についてホワイティングは、「本項目は特例として認可されている」と報道陣向け解説の中で語った。
メルセデスAMGのチーム代表ロス・ブラウンは『BBC』の取材に対し、「われわれはあの技術をDRSと呼んでいる。それが事実であるためだ。DRSの目的は追い抜きの機会を増やすことで、それこそがわれわれが目指すものだよ」とコメントした。
ホワイティングが中国で同様の主張をしたとしても、この問題が沈静化することはないだろうとの見通しをホーナーが語っている。
「そうなれば、チームは別の手段を探ることになる。Fダクトの技術を受け入れるか利用するか、いずれにしてもこの技術が自分たちのクルマに合うかどうかを探ることになる」
「チャーリーの意見に同意できないとわれわれ、あるいはほかのチームが感じた場合には、抗議する手段もある」
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