バルセロナ・カタルーニャGPで、アストンマーティン・ホンダのフェルナンド・アロンソの去就を巡る新たな噂が大きな注目を集めている。
イタリアの衛星放送局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』のジャーナリスト、ロベルト・チンチェーロによれば、2度の世界王者アロンソが2027年にアルピーヌへ電撃復帰し、フラビオ・ブリアトーレ(現アルピーヌF1アドバイザー)との「再タッグ」が実現する可能性があるという。
「ピエール・ガスリーはアルピーヌに残留するでしょう。ただし、フランコ・コラピントの去就はアロンソの動き次第だとも言われています。コラピントはウィリアムズとの関係も非常に強いですからね」
また、アロンソが来月45歳を迎えることもあり、アストンマーティンが将来に向けた代替プランを検討しているという見方もある。
一方で、ブリアトーレの影響力、メルセデスPUの導入、そして高級ブランド「グッチ」によるスポンサー支援を軸とした“新生アルピーヌ構想”に注目する声もあり、複数の思惑が交錯している状況だ。
こうした噂に対し、アストンマーティンは迅速に否定した。
チーム広報は、スペインのWebメディア『Soy Motor』に対し、「事実ではありません。単なるパドックの噂です」とコメントした。
しかし、当のアロンソはこの話題を完全には否定しなかった。
アストンマーティン以外の選択肢について問われると、「分かりません。僕は多くのシナリオに対してオープンです」と語り、去就に含みを残した。
さらにスペイン紙『Mundo Deportivo』では、将来的なマネジメント職への転身の可能性についても質問が飛んだ。
アロンソは笑みを交えながら、自身のキャリアが将来チームにとって価値になり得ると語っている。
「引退後のことはまだ考えていません。ただ、未来がどうなるかは誰にも分かりません。僕は20〜25年このスポーツに関わってきましたし、今では経験の浅いエンジニアも多いと感じます」
「エンジン、ギアボックス、空力の技術者たちの多くは、チーム代表のエイドリアン・ニューウェイを除けば、まだキャリアが10年そこそこの人も多い。まだ役職は分かりませんが、僕の経験はいつか必ず役に立つと思います」
アロンソの去就が注目される背景には、アストンマーティンの苦戦もある。
ホンダPUの導入や、空力開発の名手であるニューウェイ代表の加入という大型補強を行いながらも、2026年シーズンの競争力は依然として低迷している。
アロンソは現役続行の判断について、F1ドライバー特有の心理を明かしている。
「『来年はきっと良くなる』という誘惑は、止まることのない車輪のようなものです。チャンスがあるドライバーにとって、引退のタイミングを決めるのは本当に難しいです」
「僕の場合は、マシンとのフィーリングと、どれだけドライブを楽しめているかで判断しています」
さらに、現在のF1そのものにも言及した。
「今のマシンは、乗っていて最高に楽しいとは言えません。結果に関係なく、今年のマシンより楽しい車は過去にいくらでもありました。それに、今やレースは年間24戦もあります。僕がデビューした頃は16戦で、そのうち11戦がヨーロッパ開催でした。だからこそ、自分が本当にそこまでして過酷な日程をこなしたいのか、よく考える必要があるのです」
アストンマーティンの現状についても厳しい言葉を残している。
「いつもの話です。批判が出るのは当然だと思います。ただ、現実は変わりません。エンジンは非常に厳しく、最悪レベルです。パワー配分、ギアボックス、空力にも問題があります」
その一方で、改善への意欲も示した。
「すべての問題に取り組んでいます。シーズン後半には状況が改善し、ファンに何か良いものを見せられることを願っています」
また、母国バルセロナ・カタルーニャGPで、チームメイトのランス・ストロールとの予選対決に敗れ、アロンソが続けていたチーム内予選42連勝の記録が途切れたことについては、相手を称えるコメントを残している。
「良い記録でした。スプリントでは彼が前に出ることもありましたしね。彼はセバスチャン・ベッテル※とも互角に戦っていたドライバーです。ランスは非常に速いドライバーです」
※セバスチャン・ベッテル:4年連続でワールドチャンピオンを獲得した元F1ドライバー。キャリア後半はアストンマーティンでランス・ストロールのチームメイトを務めた。
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