ハースF1の小松礼雄チーム代表は、19歳の新人オリバー・ベアマンが2027年にフェラーリに呼び戻される可能性があると認めた。
■ベアマンを絶賛する小松代表
昨年フェラーリからカルロス・サインツの代役として若干18歳でF1デビューを果たし7位入賞という強烈な印象を残したベアマンは、今年ハースからフル参戦するが、この契約はフェラーリとの技術的な関係に深く関わっていることはよく知られている。
小松代表は「彼はフェラーリのドライバーです」と明言し、「少なくとも2年間の契約」でベアマンを借りていることを認め、「2年プラス1年」と契約内容を説明した。
「私たちが良い仕事をして、オリー(ベアマン)が良い結果を出せば、フェラーリは彼を無視できなくなるでしょう。しかし、私たちが彼と2年間の契約を確保しているという事実は素晴らしいことです。もし私たちが共に改善を進め、2026年末にはフェラーリがオリーを自チームに迎え入れたくなるなら、それは我々への称賛に他なりません」
「中期的には、そうですね、私は彼を将来のフェラーリのドライバーだと見ています」と小松はベアマンの未来に自信を示した。
ベアマンは2024年に3回の代役出走を果たしており、ジェッダでフェラーリからデビューしてポイントを獲得した。その後、バクーでもハースでポイントを獲得した。
「オリーに関しては、速さだけでなく全てにおいて素晴らしいです。彼が18歳だとは信じられませんでした。実際、私たちは彼の発言に細心の注意を払うという意味で、彼を新人扱いしていません。そして、彼がクルマに乗り込むたびに、彼のフィードバックは素晴らしく、アプローチは卓越していて、スピードも素晴らしいのです。」と小松代表はその才能を称賛した。
また、2025年に向けてハースがフェラーリと密接に連携し、ベアマンの成長をサポートしていく方針を明かした。
「フェラーリは定期的にフィードバックを求めてくるでしょう。2月の第1週にミーティングがあるので、フェラーリがどのようなフィードバックを求めているのかを理解するつもりです」
■トヨタではなくフェラーリの風洞を使う理由は「効率化」
また、ハースがトヨタとの新たなエンジニアリング提携を結んだものの、フェラーリとの協力は変わらず順調であると強調した。
「マラネロの風洞での作業を当面中止する計画はありません。ウィンウィンの関係です。もし問題が発生すれば、フェラーリの解決策を活用できるので、自分たちで研究する必要がありません。ですから、この近代的な風洞の利用を中止してトヨタとの共同作業に切り替える意味はないと思います。現時点では、ケルンの風洞を利用しているチームはありません。アンドレッティ(新規参戦予定のキャデラック)だけですが、もちろん、彼らはまだチャンピオンシップに参加していません。」