記事要約
・ラルフ・シューマッハが2025年のF1新人6人を評価し、それぞれの課題と強みを指摘
・ベアマンはオコンを脅かす実力、アントネッリは速さがあるが抑制が必要と分析
・ドゥーハンの不安定な立場、ハジャーのポテンシャル、ボルトレトの厳しい戦いにも言及
2025年のF1は、全体の30%にあたる6名のドライバーがフルタイムデビューを果たすことになり、近年稀に見る新人の多いシーズンとなる。
■F1経験者と完全ルーキーの違い
開幕前、すでにF1レース経験があるドライバーは3人。リアム・ローソン(11戦)、ジャック・ドゥーハン(1戦)、オリバー・ベアマン(3戦)はスポット参戦をしてきた。
一方で、アンドレア・キミ・アントネッリ、アイザック・ハジャー、ガブリエル・ボルトレートは完全なF1ルーキーとして挑戦する。
F1オーストラリアGP予選の結果は次の通りだ。
11番手:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
14番手:ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)
15番手:ガブリエル・ボルトレート(Kickザウバー)
16番手:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
18番手:リアム・ローソン(レッドブル)
ノータイム:オリバー・ベアマン(ハース)※マシントラブル
■シューマッハ、新人6人の実力を分析
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハが、オフシーズン中に6人のF1ルーキードライバーたちを以下のように評価していた。
■ベアマンはオコンを脅かす存在に
フェラーリ育成のベアマンについて、シューマッハは「彼はトップドライバーであり、エステバン・オコンにとって厄介な存在になるだろう」と高く評価した。19歳のベアマンはすでに3戦のF1経験があり、その実力は確かだ。
しかし、ベアマンがタイムを記録したのはフリー走行1回目(FP1)のみで、エステバン・オコンとのタイム差は0.173秒だった。しかし、フリー走行2回目から予選まではノータイム。昨年大活躍したものの、今のところミスやトラブルで歯車が狂ってしまっている。
■アントネッリは「速いが、抑制が必要」
メルセデスでルイス・ハミルトンの後任として注目されるキミ・アントネッリについては、「彼は素晴らしい速さを持っているが、抑制することを学ばなければならない」と精神面を指摘。
昨年のモンツァでのプラクティス中のクラッシュを例に挙げ、「ただし、トト・ウォルフ(代表)という強力なメンターがそばにいるのは大きなプラスだ」と付け加えた。
しかし、Q1でラッセルが2番手タイムを記録した際、アントネッリは0.554秒遅れの16番手となりQ1敗退を喫した。
■ドゥーハンは厳しい立場に…ブリアトーレが動く可能性
一方で、アルピーヌのジャック・ドゥーハンは厳しい立場に置かれている。アルピーヌのアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレが、新加入のフランコ・コラピントに期待を寄せているためだ。
シューマッハは「ドゥーハンはプレッシャーのかかる状況にある。結果を出せなければ、ブリアトーレにより交代させられる可能性がある」と予測した。
予選Q2で10番手だったピエール・ガスリー(アルピーヌ)に対して、ジャック・ドゥーハンは0.751秒遅れの14番手で敗退。やや差をつけられた。
■ハジャーは「スーパーなレーサー」も熱くなりやすい?
シューマッハはレーシングブルズからデビューするアイザック・ハジャーについて「彼は評価が難しいドライバーだ。素晴らしいコントロール技術とオーバーテイクの強さがあるが、熱くなりやすい性格がある」とメンタル面を指摘。
また、角田裕毅とのチームメイト争いにも触れ、「良いチームにいるため、角田にとっても厄介な存在になるだろう」と分析した。
予選Q2で角田裕毅に対し、ハジャーは0.166秒差の11番手となり、予選でルーキー最上位という素晴らしい結果を残している。
■ボルトレートは厳しい戦いが待つ
シューマッハはF2王者のガブリエル・ボルトレートについては、「F3とF2で成功を収めたが、F1では苦戦する可能性が高い」と指摘。特にニコ・ヒュルケンベルグとの予選バトルを課題に挙げ、「テストの機会が最も少なく、無理に攻めるべきではない」と警告を発した。
しかし、予選Q1でヒュルケンベルグはQ1敗退、一方ボルトレートはチームメイトを0.063秒上回ってQ2進出を果たした。
■ルーキーたちの今後に注目
シューマッハは、それぞれのルーキーに長所と課題があることを強調しつつ、2025年シーズンでの彼らの成長に期待を寄せた。今年のF1は、新たな才能たちの活躍がシーズンの鍵を握るかもしれない。