・ヒュルケンベルグが19番手からF1初表彰台を獲得する快挙
・ピット戦略が的中、雨と晴れの難コンディションを制す
・ハミルトンの猛追を振り切り、チームにとっても大きな成果に
F1イギリスGP決勝で、キック・ザウバーのニコ・ヒュルケンベルグが大金星を挙げた。グリッド19番手、最後尾のフランコ・コラピント(アルピーヌ)はピットレーンスタートを選択したため、実質的には最後尾スタートという厳しい位置から、3位フィニッシュでF1キャリア初の表彰台を手にした。
前戦オーストリアGPでは20番手スタートから9位入賞を果たしていたが、今回はそれを大きく上回る快挙となった。
ヒュルケンベルグはフォーメーションラップ終了時に6台のマシンがピットに向かったことでスタート直後にポジションを一気に上げ、雨が強まり始めたタイミングで早めにインターミディエイトタイヤへ交換。ライバルたちより1~2周早い判断で順位を上げた。
終盤もドライタイヤへの交換タイミングが的確で、ランス・ストロール(アストンマーティン)をオーバーテイクし、イギリスの英雄ルイス・ハミルトン(フェラーリ)からの猛追を振り切った。
アップグレードの効果も相まって、チームにとっても大きな成果となった。
ニコ・ヒュルケンベルグは1987年8月19日生まれの37歳。2010年F1開幕戦バーレーンGPでウィリアムズ・コスワースからデビュー。22歳のルーキーは、シーズン終盤のブラジルGPでポールポジションを獲得するなど注目を集めた。しかしその後は不運が続き、一時F1シートを失うなど、苦しい時期も経験した。いつもあと一歩で表彰台に届かず、「表彰台に嫌われた男」とも呼ばれてきた。
しかしその実力は高く評価され、中堅チームでも安定した結果を残せるベテランとして、競争の激しいF1界でわずか20台のシートの1つを託されてきた。そして苦節16年、F1参戦239戦目にしてついにF1初表彰台を獲得した。
来年、スイス拠点のザウバーは、ドイツの巨人アウディへとチーム名称を変更する。母国ドイツのチームをチームリーダーとして率いるヒュルケンベルグにとって、この表彰台は新たなモチベーションとなったに違いない。
スタート:19番グリッド
決勝:3位(F1キャリア初表彰台)
「長い間待ちましたね、ついにこの日が来ました! なんて素晴らしいレースでしょう。ほぼ最後尾からのスタートで、先週に続いてまたやり遂げることができました。クレイジーなコンディションの中で、ずっとサバイバルモードでしたが、僕たちは本当に集中していて、ミスもありませんでした」
「最後のピットストップまでは現実なのか信じられなかったですが、チームから“ルイスとのギャップができた”と聞いて、ようやく少し安心しました。でも、その後どんどん詰めてきました。本当にプレッシャーのかかるレースでしたが、僕たちは崩れませんでした」
「彼(ハミルトン)はホームGPの大観衆の前だし、全力を尽くすだろうと思っていましたが、みんなごめんね、今日は僕の日でした!」
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