・アントネッリがピットレーンで角田裕毅と接触、メルセデスに1万ユーロ罰金
・赤旗明けで作業が慌ただしく不安全リリースと判断、映像精査でドライバーに非なしと結論
・適用はF1規則34.14(a)、処分はチームのみで上訴権あり
F1最終戦アブダビGPのフリー走行3回目(FP3)で発生したピットレーン接触事故について、スチュワードはメルセデスに対し1万ユーロの罰金処分を科した。
対象となったのは、キミ・アントネッリ(メルセデス/カー12)がガレージから発進した際、すでにファストレーンを走行していた角田裕毅(レッドブル/カー22)の進路に入り、両者が接触した事案だ。
スチュワードはメルセデスおよびレッドブルの代表者から事情聴取を実施し、ビデオ映像、チームラジオ、車載映像を精査。その結果、メルセデスは「赤旗明けで作業が慌ただしく、チームが急いでいた」と説明し、ドライバー側に非はないことを認めた。アントネッリ自身はチームの指示に従って発進しており、判断ミスはなかったとされた。
スチュワードは、アントネッリ車が角田の進路上に危険な形で送り出された(アンセーフリリース)として、FIA F1スポーティングレギュレーション第34.14(a)(不安全リリース)違反を適用。処分は今年のシンガポールGPでの同種事案と同等で、チームに対して1万ユーロの罰金が科された。なお、ドライバーへの個別処分は行われていない。
本決定は提示された証拠と規則に基づき、FIAから独立したスチュワードによって下されたもの。規定に従い、期限内での上訴権が認められている。