ホンダF1のPU問題は「予想できなかった」・・・アストンマーティン関係者が明かすシミュレーターの限界

2026年03月13日(金)8:46 am

記事要約


・フンカデラは、ホンダPUの振動問題はシミュレーターでは予測できなかったと説明

・修理されたバッテリーが上海に投入へ 鈴鹿ではさらなる改善の可能性も

・デ・ラ・ロサは設計変更の可能性を示し、問題解決には中期的な時間が必要と指摘


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■アストンマーティンのシミュレータードライバー「危機は予想できなかった」

アストンマーティンF1チームのシミュレータードライバーを務めるダニエル・フンカデラは、ホンダ製パワーユニット(PU)をめぐる振動問題について「まったく予想していなかった」と語った。一方、チームアンバサダーのペドロ・デ・ラ・ロサは、問題の解決には「中期的」な時間が必要になるとの見方を示している。

2024年後半にアストンマーティンに加入したフンカデラは、スペインメディア『Soy Motor』に対し、シミュレーターでは今回の問題を事前に把握することが難しかったと説明した。

「シミュレーターでは何が起きたのかを理解するのは難しいです。僕はまったく予想していませんでした」

「シミュレーターでは、チームから与えられたデータをもとに数値を入力して走らせています。すべてがデータ通りに再現されます。もし実際のパワーユニットが想定どおりの出力を発揮しなければ、その問題を事前に見抜くのは難しいでしょう。僕がマシンをテストしたときには、こうした問題が起きるとは思っていませんでした」

■PUとシャシーの統合はテスト直前だった

フンカデラの発言は、ホンダF1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎氏の説明とも一致している。

折原氏は、今回のアストンマーティンのマシンでは、パワーユニットとシャシーが実際に組み合わされたのがプレシーズンテスト開始の直前だったことを明らかにしている。

■修理されたバッテリーが上海へ 鈴鹿での改善にも期待

一方、チームにとって明るい材料もある。

メルボルン仕様のバッテリー1基が、ホンダの開発拠点HRC Sakura(栃木県)で修理され、すでにチームに戻された。これにより、次戦中国GP(上海)では2台のマシンで合計3基のバッテリーを使用できる見込みとなっている。

フェルナンド・アロンソは、日本GP(鈴鹿サーキット)でさらなる進展が見られる可能性があると語っている。

「日本では、うまくいけばいくつか改善があるかもしれません。スペアや新しいパーツも増えるでしょうし、バッテリーもさらに届くと思います。そうなれば、修理できるという安心感を持ってマシンをプッシュすることができます」

■デ・ラ・ロサ「解決には中期的な時間が必要」

しかし、元F1ドライバーで現在はアストンマーティンのアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、問題の解決を急ぐべきではないと警告している。

デ・ラ・ロサは『DAZN』に次のように語った。

「ホンダは、実際のマシンとギアボックスを使って、HRC Sakuraで昼夜を問わず作業しています。できるだけ早く問題を解決しようとしていますが、これは時間のかかるプロセスです。誤解を招くようなことは言いたくありません」

さらに彼は、単なるソフトウェア調整ではなく、設計変更が必要になる可能性にも言及した。

「小さなソフトウェア調整だけではありません。性能を改善するためには設計変更が必要になるでしょう。いつ解決するかという時期を示すのは現実的ではありません。これは中期的な問題だということをはっきりさせておく必要があります」

■パドックでは懐疑的な見方も

こうした状況の中、パドックでは別の見方も浮上している。

一部のライバルチームの間では、エイドリアン・ニューウェイが問題を強調することで、開発を加速させるための特別措置(ADUO)を引き出そうとしているのではないかとの疑念も出ているという。

あるライバルチーム代表は、次のように語った。

「2015年と2016年、ホンダが苦戦していたとき、私たちは彼らに対する開発救済措置に同意しました。そしてその後、彼らは4年連続でチャンピオンになりました」

「だから今回は同じことはしません。我々は2028年や2029年にタイトル争いで不利になるようなことはしたくないのです。ルールはすべてのチームに平等に適用されるべきです」。

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