・フェラーリはメルセデスのフロントウイング挙動に疑問を持ち、FIAに説明を要求
・ウイングが2段階で作動し、センサーでは完全な動きを捉えきれていない可能性が指摘される
・段階的動作はブレーキング安定性向上の利点もあり、FIAは今後の監視強化を示唆
フェラーリは、メルセデスの物議を醸しているフロントウイングの挙動について、FIA(国際自動車連盟)に説明を求めた。ライバルチームの間では、このウイングがレギュレーションで想定されているほどスムーズに作動していない可能性が指摘されている。
すでに「2段階式ウイング」と呼ばれているこのシステムは、中国GPで注目を集めた。
イタリアの報道によれば、フェラーリは、このウイングが「ストレートモード」から「コーナリングモード」へ移行する際、単一の連続した動きではなく、2つの異なるフェーズで作動している可能性を疑っているという。
センサーのデータ上では、この動きは規定の400ミリ秒以内に収まっているように見える。しかしフェラーリは、それだけでは全体像を正確に捉えきれていない可能性があると考えている。
懸念されているのは、最初のフェーズが極めて高速であるためセンサーの基準を満たす一方、その後に続くフェーズがより緩やかに進み、測定では捉えられない部分で最終的な閉動作が完了している点だ。
つまり、システム上は「完全に閉じた」と認識されている時点でも、実際にはウイングが完全に閉じ切っていない可能性がある。
フェラーリのエンジニアは、公開されているアクチュエータのデータや高解像度の映像を用いてこの設計を詳細に分析したうえで、問題提起に至ったとみられている。
このシステムの潜在的な利点は、ブレーキング時にある。移行をより段階的に行うことで、荷重移動をスムーズにし、マシンバランスの向上につながる可能性がある。
FIAはこのシステムを今後、より厳密に監視する意向を示しており、その解釈次第では他チームが同様のコンセプトを模倣するかどうかにも影響を与えそうだ。
なお、メルセデスは日本GPにおいて、ウルフ(狼)のグラフィックデザインを投入している。
これは、山本耀司氏が手がけるアディダスのサブレーベル「Y-3」とのコラボレーションの一環で、芸術的な要素を取り入れている。メルセデスF1のチーム代表トト・ウォルフとウルフ(狼)を掛けたものではないかとの見方もある。