アレッサンドロ・ザナルディ急逝 数々の困難を乗り越えた不屈の人生に別れ

2026年05月05日(火)20:35 pm

記事要約


・アレッサンドロ・ザナルディが死去 アイルトン・セナの命日と同日

・F1やCARTで活躍後、事故で両脚を失うも復活し、不屈の精神で数々の功績を残す

・F1界から追悼が相次ぎ、その生き様は「勇気と再起の象徴」として高く評価される


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■F1やCARTで活躍したアレッサンドロ・ザナルディ、死去

元F1ドライバーのアレッサンドロ・ザナルディが59歳で死去したことが家族によって発表された。その日は奇しくもアイルトン・セナの死去から32年の節目と同日であった。

声明では次のように伝えられている。
「深い悲しみとともに、アレッサンドロ・ザナルディが5月1日の夜、突然亡くなったことをお知らせいたします。アレックス(アレッサンドロ・ザナルディの愛称)は家族の愛に囲まれ、安らかに息を引き取りました」
ザナルディの人生は、並外れた不屈の精神によって彩られていた。

■大事故で両脚を失うも復活し、パラリンピック金メダリストとなるなど、不屈の闘志を見せた

1990年代初頭にF1でキャリアをスタートさせた後、アメリカのCARTでスターへと成長し、その後ウィリアムズからF1に復帰した。しかし2001年のCARTでの大事故により両脚を失うという悲劇に見舞われた。

それでもザナルディは不屈の精神で再起し、ハンドサイクルでパラリンピック金メダリストとして活躍したが、2020年には再び事故に遭い、頭部と顔面に重傷を負っていた。

■F1界からも追悼のコメントが発表される

かつてのチームメイトである元F1ドライバーのミカ・サロは訃報に衝撃を隠せなかった。
「言葉が見つかりません。彼は本当に過酷な人生を歩まなければなりませんでした。最初は両脚切断の事故、そしてその後はトラックにはねられました。彼は何をやっても成功を収めましたが、その成功の後にはいつも不運がつきまとっていました」とフィンランドの新聞『Iltalehti』に語った。

マイアミGPのF1パドックでも追悼の動きが広がり、ウィリアムズやハースなどのチームはザナルディの栄誉を称えるステッカーを掲揚した。またスプリントレース前には1分間の黙祷が捧げられた。

メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフは次のように語った。
「モータースポーツでは勇気という言葉がよく語られます。しかし時折、その本当の意味で勇気を体現している人物に出会うことがあります。アレックス・ザナルディはまさにそのような人物でした」

同じイタリア出身の元F1ドライバーであるジャンカルロ・フィジケラも、彼の存在を唯一無二と評している。
「アレックスを形容する言葉はいくつもあります。並外れた、特別な、信じられないような人物です。しかし彼はただただ“唯一無二”でした。本当に、彼のような人を見たことがありません。アレックスはその生き様を通して、決して落ち込んではいけないということを私たちに教えてくれました。彼は決して挫けませんでした。彼は模範となる人物です。誰にとっても模範となるべき存在です。道を見失うことなく、何度でもやり直し、自分を何度でも鼓舞する術を知っていました。何事も勇気と決意をもって成し遂げた人物でした」

イタリアメディアも同様にその功績を称えており、『ラ・ガゼッタ・デロ・スポルト』紙はザナルディを「決して諦めないことをイタリア中に示したレーシングドライバーであり、パラリンピアン」と表現している。

■パドヴァで葬儀が執り行われる

ザナルディの葬儀は今週火曜日にパドヴァで執り行われることになった。
葬儀はバシリカ・ディ・サンタ・ジュスティーナで行われ、故人と親交の深かったマルコ・ポッツァ神父が司式を務める見込みである。

ザナルディの死はモータースポーツ界に大きな衝撃を与えた。特に、2020年にハンドサイクルの事故で重傷を負って以降、容体に関する公式情報がほとんどなかったこともあり、その突然の訃報は多くの関係者を驚かせた。

■突然の別れへの深い悲しみの中、ザナルディの優しい人柄と輝かしい功績を振り返る母アンナ

ザナルディの母アンナはイタリアの『ラ・レプッブリカ』紙の取材に対し、息子の最期がいかに突然だったかを明かしている。
「眠れていません。とても疲れています。正午にはアレックスは元気だったのに、夜にはもういなくなってしまいました。原因が何だったのかは分かりません。心停止だったのか、それとも急性肺炎だったのか…医師の所見を待つしかありません」

また、彼女は息子の人柄とその人生を振り返った。
「両手で抱えきれないほど多くの愛が残っています。あの優しさもそのままです。アレックスは本当に優しい子で、素晴らしい息子でした。私にとってアレックスは最高の存在でした。たくさんの喜びを与えてくれました。でも今は、悲しみに打ちひしがれています」

夫や娘をすでに亡くしているアンナにとって、その悲しみはさらに深いものとなっている。
「こういう運命だったのでしょう。でも今はつらい、本当につらいです。」

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