・Apple TVのF1放映権拡大方針により、欧州放送局の間で警戒感が高まる
・F1はSkyとの大型長期契約を更新、英国・アイルランドでは2034年まで放映権契約を延長
・F1 CEOドメニカリは、Skyの放送内容や分析力がF1人気拡大に大きく貢献していると評価
将来的に放映権市場を拡大したいと考えるAppleの野心に対する懸念がヨーロッパで高まる中、F1はSkyとの長期大型契約を更新した。
フランスの『L'Equipe』および『Auto Hebdo』はここ数日、Apple TVがF1参入拡大の方針を公にしたことで、欧州放送局の間に警戒感が広がっていると報じている。
Apple幹部のエディ・キューはマイアミで次のように語った。
「私たちにとって巨大市場であるアメリカからスタートし、そこを基盤に展開していくことは、間違いなく最良の戦略です。将来的には他の市場にも拡大していきたいと考えています」
この発言は直ちにフランスで波紋を呼んだ。フランスではCanal Plusが2029年までF1放映権を保有している。
『Auto Hebdo』は、Appleが現在「F1の国際放映権獲得を狙っている」と報じている。一方『L'Equipe』は、Appleの存在感拡大について「既存放送局にとって懸念材料だ」と伝えている。
Appleの勢いは、ブラッド・ピット主演のF1映画の成功や、ESPNから放映権を引き継いだ後のアメリカ国内での好調な視聴率によってさらに増している。
しかしF1は今回、長年のパートナーであるSkyとの関係強化に大きく舵を切った。
F1とSkyは、イギリスおよびアイルランドでの放映契約を2034年まで延長する大型契約を発表した。またSky Italiaも2032年までイタリア国内独占放映権を維持することになった。
イギリスの新聞『The Sun』によれば、イギリスでの契約延長だけでも総額10億ポンド(約2,138億円)※規模に達するとされ、前回の契約から大幅な増額となる。
※1ポンド:約213.81円(5月11日現在)
報道によれば、Skyはストリーミング企業各社のF1への関心が高まる中で競争を制し、契約更新を勝ち取ったという。F1のCEO、ステファノ・ドメニカリは、近年のF1成長におけるSkyの貢献を高く評価している。
「ライブ放送、コンテンツ制作、そして舞台裏分析における世界最高水準の品質が、F1を成長させ続ける上で大きな違いを生み出しました」とドメニカリCEOは語った。
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