・フェラーリ新型EV発表後に株価急落
・元フェラーリ会長がフェラーリらしさの喪失に強い懸念を表明
・フェラーリCEOが批判拡大の中でもEVプロジェクトを擁護
フェラーリは、物議を醸している新型高級EV『Ferrari Luce(フェラーリ・ルーチェ)』の発表後、大きな批判と株式市場での売りに直面した。
元Appleのデザイナー、ジョナサン・アイブ氏がデザインに関与したこの4ドアのフル電動フェラーリは、F1ドライバーのルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールによってお披露目された。
しかし、オンライン上や金融市場での反応は厳しいものとなった。
報道によれば、フェラーリ株は発表後に6〜8%下落。数時間のうちに、時価総額がおよそ40〜50億ユーロ減少したという。
『Ferrari Luce(フェラーリ・ルーチェ)』のイタリア国内での価格は55万ユーロからで、フェラーリの量産モデルとしては、スーパーカーを除けば最も高額なモデルとなる。
批判の理由は、単にフェラーリがEVを投入したことだけではない。
サウンドやエンジン、レースの伝統によって築かれてきたフェラーリのブランドイメージを、このデザインやコンセプトが損なうのではないかという懸念だ。
元フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼーモロは強い不満を示した。
「伝説を壊してしまう危険があります。本当に残念です」と、コンフィンドゥストリア(イタリア産業総連盟)主催のイベントで語った。
78歳のモンテゼーモロは、さらに厳しい言葉を投げかけ、イタリアのメディアでたちまち大きな反響を呼んだ。
「せめて、あのクルマから跳ね馬のエンブレムを外してくれることを願っています」
モンテゼーモロはデザイン自体についても皮肉を口にした。
「少なくとも、中国メーカーは絶対に真似しないだろう」
この発言は、アルピーヌのアドバイザーで同じくイタリア出身のフラビオ・ブリアトーレによる批判とも重なった。
「『Ferrari Luce(フェラーリ・ルーチェ)』を見ましたが、このEVには大きな利点があります」
「中国メーカーが絶対に真似しないモデルです」
その後、モンテゼーモロはフェラーリの方向性について語る中で、感情的になる場面も見られた。
「本当に思っていることを言えば、フェラーリを傷つけてしまいます」
一方で、フェラーリCEOのベネデット・ヴィーニャはこのプロジェクトを強く擁護している。
発表前には、この斬新なモデルに対する世間の反応について「恐れていない」と語っていた。
また、株価下落後もヴィーニャCEOは、このプロジェクトは採算性を慎重に計算した上で進められたものだと強調した。
「我々は多額の資金を投入しました。しかし、この車で利益を出せるよう取り組んできました」
なお、F1では2027年以降、内燃機関重視のよりシンプルなレギュレーションへ早期に回帰する案が浮上している。
フェラーリは、その案に抵抗しているメーカーのひとつと報じられている。
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