フェラーリは、ハンガリーGPに向けて、ひときわ特徴的な新型リアウイングを披露し、技術革新の流れをさらに加速させた。
通称「マカレナ」と呼ばれるコンセプトの最新版には、左右にねこの耳のような小型補助翼が設けられ、中央部分には3層の「カスケード構造※」が組み込まれている。
※カスケード構造:複数の空力パーツを、滝の段のように上下に重ねて配置した構造。
ドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、フェラーリは基本的なパッケージングの面でライバルに対して優位性を持っているという。
多くのマシンでは、メインフラップを動かすアクチュエーター(※作動装置)がウイング中央部を占めている。一方、フェラーリは調整機構を外側のエンドプレート部分に配置しており、ウイング中央部に追加の空力エレメントを設置できるスペースを確保している。
ライバルチームもモナコGPでは、リアウイング中央に小型補助翼を重ねた同様の構造を採用できた。低速の市街地サーキットではストレートモードを使用しないため、中央部に追加の空力パーツを配置できたからだ。
ハンガロリンクでは、1周のうち4カ所でウイングを寝かせることができるが、フェラーリはアクティブウイングの機能を犠牲にすることなく、革新的な中央部分を維持できる。

2026年F1ハンガリーGPフェラーリのねこ耳リアウィング(C)Ferrari
パドックでは、グリップ力やトラクション、低速および中速コーナーでの強さを理由に、フェラーリをハンガリーGPの本命とみる声がすでに多く上がっている。
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは『Sky Deutschland(スカイ・ドイッチュラント)』に次のように語った。
「だからこそ、ハンガリーでは間違いなく彼らに注目しています」
しかし、ルイス・ハミルトンは、依然としてメルセデスが基準になると考えている。
「彼らはほぼすべてのレースで勝っています。あらゆるタイプのサーキットで速く、低速コーナーでも強いです。モナコでは彼らが最速だったので、今週末(ハンガリーGP)も再び最速になる可能性があることを念頭に置かなければなりません」
また、ハミルトンは、フェラーリの最近のアップグレードによってマシンが完全に生まれ変わったとの見方を否定した。
「誰もがアップグレードを投入しています。僕たちのマシンは、モナコで走らせたものとそれほど大きくは変わっていません。小さくて微妙な変更はいくつかありますが、基本的には今も同じようなマシンです」
ハンガリーGP初日のFP2では、ハミルトンがトップタイムを記録。2番手にルクレール、3番手にノリスが続き、フェラーリ勢が1-2を占めた。
ハミルトンは、2025年と比べて大きな進歩を遂げているものの、自身のシーズン前半については依然として満足していない。
「シーズン後半のことは考えていません。今年の前半は悪くありませんでしたが、おそらく平均以上ではなかったと思います」
一方、レッドブルは、オーストリアとシルバーストンで不具合を引き起こした機械的な問題を解決し、物議を醸した独自の「マカレナ」ウイングをハンガリーで再投入した。
アイザック・ハジャーはフランス紙『L’Equipe(レキップ)』に次のように語った。
「僕たちのリアウイングは検証を終えたので、より速いとされるマカレナ仕様に戻します。さらに、エネルギー面では僕たちにより適したコースですし、高速区間もいくつかあります。それは僕にとても合っています。」
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