フェラーリ、レッドブル、マクラーレンの3チームが、ハンガリーGPに向け、通称「マカレナ」と呼ばれる回転式リアウイングの独自仕様を準備している。
フェラーリは改良版を実戦投入し、レッドブルは安全面への対策を施した仕様を再投入する予定だ。
一方、マクラーレンは大規模アップグレードの一環として初テストを実施し、シーズン後半の巻き返しを狙う。
フェラーリは今季、他チームに先駆けて採用した「マカレナ」コンセプトの改良版を、ハンガリーGPで投入する見込みだ。
ドイツ誌『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によると、新仕様は、ウイングが開いた状態では空気抵抗を低減しながら、閉じた状態ではより大きなダウンフォースを生み出すことを狙っているという。
また、上部フラップには、メルセデスの方式に似た小さな張り出しが設けられる見通しで、高いダウンフォースが求められるブダペストのハンガロリンクで、特に効果を発揮するとみられている。
レッドブルも、独自仕様の「マカレナ」リアウイングを再投入する準備を進めている。
同チームは、オーストリアGPとイギリスGPで、マックス・フェルスタッペンのマシンに高速走行中の深刻なトラブルが2度発生したことを受け、ベルギーGPではこのリアウイングの投入を見送っていた。
しかし、テクニカルディレクターのピエール・ワシェは、原因を特定し、すでに対策を施したと説明した。
「イギリスGPでの事故のあとに発見した機械的な問題です。何が起きたのかは把握しており、すでに修正しました」
FIA(国際自動車連盟)は、このコンセプト自体に広範な安全上のリスクがないか調査したが、ワシェは、レッドブルが実施した改善策についてFIAに説明済みであることも明らかにした。
「私たちはFIAに対して、どのような対策を施したのかを説明しました。これからは私たち自身が、より慎重にならなければなりません。リスクは一切取りたくありませんし、100%確実な状態にしたいと考えています」
マクラーレンは、この回転式リアウイングをテストする3チーム目となる。
当初はオーストリアGPでデビューする予定だったが、組み立て作業中に機械的な問題が発生したため、計画は見送られていた。
ハンガリーGPでは金曜フリー走行のみでテストを行う予定で、オランダGPでもレースへの投入は見送られる見通しだ。
本格的な実戦投入は、イタリアGPやアゼルバイジャンGPといった高速サーキットが候補となっている。
このリアウイングは、設計を一新したフロアやその他の空力変更とともに、大規模アップグレードパッケージを構成する。
マクラーレンF1のアンドレア・ステラ代表は、現時点でフェラーリやメルセデスと互角に戦うことは難しいと認めながらも、ハンガリーGP以降は競争力がさらに高まると期待している。
「現時点で、フェラーリやメルセデスと同じレベルで戦うのは難しいですが、ハンガリーGP以降は、競争力がさらに高まると期待しています」
ステラ代表は、新パッケージによって、マクラーレンが抱えるコーナリング性能の課題が改善されることを期待している。
「ハンガリーGPでもオランダGPでも、おそらくフェラーリが再び最速のマシンになるでしょう。彼らはコーナリング性能が非常に優れていますし、私たちはまだ、その点で少しグリップが不足しています。今回のアップグレードは、コーナリングの改善につながるはずです。その後のレースに向けても新しいパーツを準備しています。シーズン後半には、再び優勝争いができることを願っています」
マクラーレンは、今回のアップデートによって、オスカー・ピアストリがマシンの性能をより引き出しやすくなることにも期待している。
ステラ代表は、現在のF1マシンで速さを発揮するには、特有のドライビングスタイルが求められると説明した。
「ドライバーたちは、この世代のマシンには特有のドライビングスタイルが必要だと言い続けています。きれいに走り過ぎると、最終的に良いラップタイムは出ません。本当に攻め続け、マシンが滑ることも受け入れなければなりません。ステアリングを積極的に操作する必要があります」
また、ステラ代表は、ランド・ノリスの方がピアストリよりも、こうしたマシン特性に自然に適応できているとの見方を示した。
「しかし、この現象はほかのチームメイト同士でも見られます。例えば、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセル、あるいはフェラーリのルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールの間でも、時折見られます。オスカーの本来の才能が再び輝くための解決策を、必ず見つけられると確信しています。」
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