レッドブルが、度重なるトラブルの原因となっていた新型リアウイングの投入を見送り、ベルギーGPでは従来仕様へ戻すことを決めた。
前戦のイギリスGPで、レッドブルのドライバーであるマックス・フェルスタッペンの怒りを招いた新仕様は、一時的に姿を消すことになったが、チームは恒久的な対策を進めた上で再投入する方針を崩していない。
レッドブルは、リアウイングが大きく開くことからパドック内で「マカレナ」と呼ばれていた新仕様のリアウイングを、今週末のベルギーGPでは使用しないことを決めた。
このアグレッシブなコンセプトは、フェラーリの仕様以上に大きく開くことで注目を集めていた。
しかし、フェルスタッペンはオーストリアGPとイギリスGPで相次いでリアウイングのトラブルに見舞われ、いずれもコースオフを喫した。レッドブルの不振も重なり、フェルスタッペンの将来を巡る憶測は一段と強まっていた。
チームはベルギーGPでは従来仕様へ戻し、恒久的な解決策の開発を進める。
イギリスGP後に怒りをあらわにしていたフェルスタッペンだが、その場の感情によるものだったと説明した。
「マシンを降りた直後でしたし、同じ問題に2度も直面したばかりだったからです。もちろん、チームが問題を解決するために全力を尽くしていることは僕も分かっています。チームも、こんな事態は望んでいません」
また、自身のフィードバックをチームが聞き入れていないとの見方についても否定した。
「そのことについては話し合いました。でも、ファクトリーへ戻って『あなたたちは僕の話を聞いていない!』なんて言うことはありません。そういう話し合いではありません」
リアウイングを従来仕様へ戻す判断についても、当然だったとの認識を示した。
「チームはいろいろなことを調査し、いくつかの結論にたどり着いています。でも、思っていた以上に理解が難しい部分もあります」
「僕が古いウイングを求めたかですか? いいえ。今週末は、そのほうが賢明だということは誰の目にも明らかだったと思います」
フェルスタッペンは、新仕様が再び投入されることにも自信を示した。
「最終的には、もちろん戻ってきます。あとは、どう修正するかを見つけるだけです。できるだけ早く、あのウイングが戻ってくることを願っています」
レッドブルの元アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士も、最近の一連のトラブルによってチーム内の緊張が高まっていることを認めた。
オーストリア紙『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』に対し、マルコ博士は次のように語った。
「オーストリアGPとイギリスGPでのトラブルによって、状況は非常に緊迫しています」
「現時点では、どこかに明らかな問題があります。双方にとって重要なのは、再び同じ方向を向き、十分に話し合いながら解決策を見つけることです」
マルコ博士は、まずはフェルスタッペンに「モナコGPやオーストリアGPのような競争力のあるマシン」を再び与えることが最優先だと強調した。
「イギリスGPでは、再び他のトップチームに大きく後れを取っていました。もっと安定したパフォーマンスが必要です」
フェルスタッペンのチームメイトであるアイザック・ハジャーも、従来仕様への変更は後退であることを認めた。
「僕たち自身も、この仕様へ戻したことで、どれだけ性能を失ったのかを正確に評価するのは難しいです」
「それでも、先週末と同じくらいの競争力は維持できると考えています。リアウイングは以前ほど印象的ではありませんが、より信頼性の高い対策を施した上で、できるだけ早く以前の仕様へ戻せるよう全力を尽くしています」
一方、「マカレナ」型リアウイングを巡っては、イタリアの衛星放送局『Sky Italia(スカイ・イタリア)』によると、フェラーリも進化版リアウイングの投入を延期したという。
さらに、マクラーレンはシルバーストンで行ったフィルミングデーで同様のコンセプトを再びテストしたものの、「レース週末で正式投入できる段階にはまだ達していない」と報じられている。
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