記事要約
・ラルフ・シューマッハは、レッドブルがニコ・ヒュルケンベルグを起用しなかった判断を「最初の失敗」と批判
・ローソンの不調を受け、角田裕毅が鈴鹿からレッドブルに昇格へ。マルコ博士は「過去の評価は誤りだった」と認める
・ただし、シューマッハは「テストもなしにフェルスタッペンの横に乗るのは危険」とし、角田の決断を疑問視
■ラルフ・シューマッハ「レッドブルの失敗は最初から始まっていた」
元F1ドライバーで優勝経験もあるラルフ・シューマッハは、現在のレッドブルのドライバー問題は昨年の判断ミスに端を発すると指摘した。セルジオ・ペレスの不調が明らかになった時点で、職を探していたカルロス・サインツを起用すべきだったが、それを拒否したことが発端だったという。
「私がレッドブルの立場なら、外部のドライバーを起用していただろう。最初の失敗は、ニコ・ヒュルケンベルグを採用しなかったことにある。あれはクリスチャン・ホーナーの判断だったと聞いている」とシューマッハは『Skyドイツ』で語った。
「彼らには明確で経験豊富なナンバー2が必要だった。ヒュルケンベルグはその役割に適任だったはずだ」と続けた。
■ローソンの失速、角田の昇格へ
その後、ホーナーはフランコ・コラピントの起用を望んだが、シーズン終盤の3回のクラッシュで自らチャンスを潰した。そして最終的には、ヘルムート・マルコ博士が「我々のジュニアを起用する」として、リアム・ローソンを選んだ。
しかし、ローソンはオーストラリアと中国で苦戦し、鈴鹿から角田裕毅がレッドブルに昇格することが決まった。
当初、マルコ博士は角田のキャラクターと一貫性を課題としていたが、『formel1.de』の取材に対し「あれは間違いだった」「角田はシーズンを通して走る。我々は彼が結果を残してくれると期待している」と語った。
「彼は以前から『本来自分がレッドブルのドライバーにふさわしい』と繰り返していた」とも述べている。
■「技術面での理解不足」は誤解だった
また、マルコ博士は、ここ数日間の角田のシミュレーターセッションの初期の兆候は「非常に良い」と信じており、角田のシミュレーターでのパフォーマンスや技術的なフィードバックも高く評価し、「技術的な知識がなく、クルマをセットアップできないという評価は間違いだった」と角田の実力を認めた。
さらに、「マネジメントを変更し、フィジカル面でも準備が整った。2025年の彼は『本物の筋肉マン』だ」とフィジカル強化にも言及した。
■シューマッハ「角田の判断は誤りかもしれない」
だがラルフ・シューマッハは、角田の昇格を疑問視している。
「理論上は断るのが難しい契約かもしれないが、レーシングブルズのマシンのほうが扱いやすく、実際に速さもあったように見えた」と述べた。
「テストもなく、いきなりフェルスタッペンの横に行くなんて、うまくいくとは思えない。ローソンと同じような差をつけられたら、それでキャリアは終わってしまうだろう」と警鐘を鳴らした。
「自分がマネージャーなら、レッドブルに縛られず、今季はそのまま終えて他の可能性を探す」と語った。
■RB21の難しさ、フェルスタッペンでも手に余る
この混乱は、RB21のドライバビリティの難しさにも起因している。
マルコ博士も「これほど複雑なマシンの挙動をすぐに変えるのは不可能だ」と認めており、フェルスタッペンとの最近のエンジニアリング会議で一定の前進はあったものの、現実的には「次の3戦は非常に厳しい戦いになる」と見ている。
「我々の強みとチームの力には自信があるが、冷静に見れば、厳しい戦いになるだろう」と語った。