・SFL第12戦と順延第6戦で野村勇斗が連勝、今週末4連勝を達成
・ライバル佐野の追撃や小雨の難条件も冷静に対処しシリーズ7連勝に
・ホンダ育成体制の支えで集中力と安定感を発揮、次戦は1週間後の富士へ
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFL)第12戦と順延となっていた第6戦がスポーツランドSUGOで開催され、ホンダ育成ドライバーでSFLルーキーの野村勇斗(19歳、B-MAX RACING TEAM)がいずれもポール・トゥ・ウィンを達成。SUGOでの4連戦を全勝し、前戦から続く連勝を7に伸ばした。
野村は土曜の2レース完勝に引き続き、日曜に行われた2レースでもスタートを確実に決め、レース1(第12戦)では逃げ切りの展開、レース2(第6戦)では接戦でも後続を抑え込む集中力を発揮。レースを完全にコントロールしていた。
第12戦はスタート前に小雨が降ったが、レース中は大きな天候変化はなかった。
ポールポジションの野村はスタートを完璧に決めて先頭を守ると、中盤には2番手の佐野雄城(TOM'S)を2.5秒まで引き離す。しかし後半はタイヤの消耗から佐野が差を縮めたが、野村は冷静に対応し0.504秒差でチェッカー。SUGOで3連勝、シリーズ6連勝を達成した。
5月中旬のオートポリス大会第6戦が悪天候のため中止となり延期されていたが、ここSUGOで実施された。
グリッド上ではレース前から霧雨が降り始めたが、コースは濡れ切らずドライタイヤでのレースとなった。
注目のスタートでは、野村はまずまずのスタート。2番グリッドの佐野が好スタートを切るも、野村はイン側を抑えてターン1を制す。その後は0.4~1秒以内の僅差での攻防が続いたが、野村はオーバーテイクの隙を与えず完璧にレースをコントロール。
しかし佐野にはスタート違反による5秒のタイムペナルティーが科せられたため、リザルト上では野村の独走状態という結果だった。野村はSUGOで4連勝、シリーズ7連勝を飾った。

ポイントランキングでも、野村が今週末のSUGOで首位に立ち、ランキング2位の佐野に14ポイント差をつけた。
シリーズは残り2大会・6戦。前半をリードしたトヨタ育成の佐野が挽回するのか、7連勝の勢いでホンダ育成の野村が逃げ切るのか、ルーキー同士のチャンピオン争いに注目が集まる。
レース後、野村は落ち着いた口調で振り返った。
第6戦では序盤から小雨が降る状況について「レース前は影響ないと思っていましたが、終盤は馬の背コーナーの方から雨が降ってきて滑りやすくなりました。それでもミスせずに持ちこたえました」とコメント。路面変化を把握しながら冷静に対応していた様子を示した。
また、序盤から続いた佐野の猛攻についても「コーナー出口で絶対にミスをしないよう心がけ、ポイントを抑えれば大丈夫だと思っていました」と語り、コース特性やマシンの性能を踏まえた冷静な判断力を明かした。
野村の快進撃を支える要因には、マシンの仕上がりに加えてスタートの上手さも大きい。天候やコンディションの変化に落ち着いて対応し、プレッシャー下でも大きなミスなく安定した速さを維持できている点も強みだ。集中力と強いメンタル、そしてマシンを作り込む能力が、彼の勝利を支えている。
野村の活躍を支えているのは、ホンダ・レーシング(HRC)の充実したサポート体制だ。監督は武藤英紀、アドバイザーに大津弘樹、さらに佐藤琢磨エグゼクティブ・アドバイザーも現地でサポート。HRCの若手育成への強い意志がうかがえる。
わずか1週間後には富士スピードウェイで3連戦が行われる。SUGOとはまったく異なる特性のコースだが、野村は「SFLで富士を走ったことはありませんが、金曜のフリー走行でセッティングを合わせ込めると思います」と自信を見せた。