・ロズベルグ、アントネッリとラッセルの間で将来的なチーム内対立は避けられないと予想
・アントネッリはロズベルグからフェルスタッペン級の才能と高く評価されている
・グロック、ラッセルがセットアップ変更への対応に遅れたことが、マイアミで苦戦した一因だと指摘
2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグは、メルセデスF1のキミ・アントネッリが経験豊富なチームメイト、ジョージ・ラッセルに対して大きなプレッシャーをかけ続けていることで、両者の衝突はもはや避けられないとの見方を示している。
マイアミGP終了時点で、アントネッリはドライバーズ・ポイントランキングでラッセルを20ポイント上回っている。今季ここまでアントネッリは驚異的なスタートを切っており、F1初勝利からの3勝すべてをポールポジションから達成している。これはF1史上、類を見ない記録だ。
一方のラッセルは、ルイス・ハミルトン離脱後にチームのエースドライバーとしての地位を確立し、2026年には支配的なマシンでメルセデスを率いることを期待されていただけに、現在の状況は徐々に苦しいものとなっている。
メルセデスは公には、両者の関係は良好であり、協力し合っていると強調している。
しかし、ロズベルグは、その状態が長く続くことはないと考えている。
「もちろん、キミとジョージの衝突はいずれ起こります。すでに2人がどれほど僅差で戦っているかは分かっていますし、特にタイトル争いが絡めば、それは避けられません」と、かつてメルセデス時代にハミルトンと激しく対立したロズベルグは、イタリアのスポーツ紙『La Gazzetta dello Sport』に語った。
ロズベルグは、かつて自身とハミルトンの間で起きたような深刻なライバル関係を防ぐため、メルセデスF1代表トト・ウォルフは早い段階で準備を進める必要があると指摘している。
「コース上で何かが起きた時には、コース外で対処しなければなりません。これはトト・ウォルフへのアドバイスでもあります。トトは2人と話し合い、あらゆることを事前に整理しておく必要があります。そして、対立的な状況が起きた際にどう対処するかを、前もって共有しておくべきです」
またロズベルグは、アントネッリをマックス・フェルスタッペンと並ぶ存在として絶賛している。
「彼は非凡な才能の持ち主です。カート時代に見てきた中でも、マックス・フェルスタッペンと並ぶ最高レベルの才能のひとりです。昨年、彼が苦戦し、一部から能力を疑問視されていた時も、私は『落ち着いてください。時間を与えるべきです。キミは必ず成功します』と言い続けていました。そして、その通りになりました」
現在のアントネッリへの助言について、ロズベルグはシンプルだとしている。
「このままの調子で走り続けることです。そしてキミは、周囲の雑音をすべて遮断しなければなりません。周囲の話に気を取られすぎたり、気にしすぎたりしてはいけません。1戦1戦に集中してシーズンに取り組むべきです」とロズベルグは述べた。
一方、元F1ドライバーのティモ・グロックは、ラッセル自身にもマイアミで苦戦した要因があったとの見方を示している。
グロックはドイツメディアの『Sky Deutschland』に対し、アントネッリのセットアップ方向に対する反応が遅すぎたと指摘した。
「もし週末を通して自分が後れを取っていて、チームメイトが異なるディファレンシャル※設定を使っていると分かったなら、金曜か遅くとも土曜には試すべきです。チームメイトが何をしているのかは正確に分かっているのですから。平均してコンマ4秒遅れているのであれば、ジョージはもっと早く対応する必要があります。」
※デファレンシャル:左右の駆動輪の回転差を許容・制御することで、コーナリング時の安定性やトラクションを高める装置
【関連記事】
● アウディF1代表、2026年規則を擁護 拡大するV8復活論との温度差に“待った”