ピレリが、来季以降もF1の公式タイヤサプライヤーとしてとどまることになるという大きな兆候が18日(水)に明らかとなった。
今季、タイヤに関するさまざまな非難を受けることとなったピレリの契約がちょうど今年で切れることもあり、少し前まではF1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)会長であるジャン・トッドの支援を受けてフランスのタイヤメーカー、ミシュランがF1に復帰する可能性があると考えられていた。
しかし、ピレリはすでにF1に参戦する11チームすべてと、F1最高権威のバーニー・エクレストンが率いるF1の商業権を運営する組織であるFOMとも2014年以降に関する契約の締結を済ませている。そしてトッドもモンツァにおいてFIAとの契約も結ばれることになるだろうとほのめかしていた。
そして、今週、その兆候がさらに大きく見えてきた。
ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、ピレリはFIAとの新たな5年契約の「締結寸前」まできており、これにより、来年以降のF1におけるピレリの立場が確固たるものになるだろうと報じた。
記者のミハエル・シュミットは、ピレリ及びFIAの両方の関係者がこれを認めたとしている。
シュミットは、かつて前FIA会長のマックス・モズレーと近い関係にあったデビッド・ウォードが次期FIA会長選挙への立候補を表明したこともあり、トッドとしてはF1に衝撃を与え、非難の対象ともなりうるミシュランへの転向問題から逃げたようだ書いた。
そして、18日(水)には、ピレリがF1の下位カテゴリーであるGP2とGP3に対するタイヤ供給契約を延長したことを発表した。
GP2シリーズの最高経営責任者であるブルーノ・ミシェルは、「F1と同じタイヤサプライヤーを使うことが我々の基本方針となっている」と語った。
そればかりか、ミシェルは、今年GP2チャンピオンとなった者にはF1カーを使って1日ピレリタイヤをテストする権利が与えられるであろうことも明らかにしている。