現F1世界チャンピオンのレッドブルは、先週スペインのヘレスで行われた1回目の開幕前テストで散々たるありさまだった。レッドブルの最高技術責任者で天才デザイナーと称されるエイドリアン・ニューイ手がけるRB10(レッドブルの2014年型車)は、その斬新なパッケージがゆえに、ルノー製新型V6ターボエンジンと相性が悪く、まともに走行することすらままならなかった。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ドイツの『Auto Bild(アウト・ビルト)』に対し、次のように述べた。
「私たちはクルマの一部を設計し直す必要がある」
「これは確かに厄介だが、思い起こせば2010年シーズンも最初の開幕前テストでは走れなかった」
現在、レッドブルはコンストラクターズ部門とドライバーズ部門(セバスチャン・ベッテル)で4連覇中であるが、この快進撃が始まったのは2010年シーズンからだった。
しかし、今回のケースはより深刻であるようだ。『Auto Bild(アウト・ビルト)』によると、RB10の問題を納得のいくレベルまで解決できるかどうかは「まったく分からない」とニューイ自身も認めている。
一方のマルコは自信を見せる。
「原則的にエイドリアンのコンセプトは優れている。我々のクルマは非常に優雅だ。美しいクルマというのは、速くもあるものだ」