23日(月)にホンダの伊東孝紳社長が今年6月をもって取締役相談役に退くことが発表されたが、海外メディアもこのホンダのトップ人事に注目している。
スペインの日刊紙『Marca(マルカ)』は、「ホンダF1復帰計画の立案者」であった伊藤社長の退任が決まったことを取り上げ、これは欠陥エアバッグによる市販車の大量リコールがスキャンダルとなり、これによって大きな損失を生んだ責任をとるものだと報じている。
「この日本人(伊東社長)は最近行われたマクラーレン・ホンダのすべての公式記者会見イベントに参加していた」と書いた『Marca(マルカ)』は、次のように続けている。
「新しいエンジンに初期トラブルが発生しているにもかかわらず、彼はそのプロジェクトの成功に向けて非常に楽観的にとらえていた」
「さらに、タカノブ・イトウは、フェルナンド・アロンソとの契約を進めた中心人物のひとりだった」
そう報じた『Marca(マルカ)』は、F1に対するホンダの姿勢に今後何らかの変化が現れるのではないかとの不安をほのめかしている。
先週バルセロナで行われた今年2回目のF1公式シーズン前テストでもトラブルに見舞われ、最終日の22日(日)にはフェルナンド・アロンソがクラッシュして病院に搬送されるというショッキングなアクシデントも発生したマクラーレン・ホンダ。
23日(月)に発表された伊東社長退任のニュースは、海外のF1関係者やファンにとって、もうひとつの新たな不安要素として受け止められたようだ。