2024年F1第9戦カナダGP(ジル・ビルヌーブ・サーキット)が初日を迎え、フリー走行1回目が行われた。
●【2024F1第9戦カナダGP】フリー走行1回目のタイム差、周回数/スケジュール・全セッションの結果
■ウェットで走行時間短縮
天候は直前に雹(ひょう)が降り、序盤も小雨が降っていた。路面はウェットで、1時間のセッションは予定通り始まったものの、時計だけがカウントダウンされていき、コース上では清掃作業や水捌け作業が行われ、マシンはガレージで待機していた。
残り38分を切ったところでようやくルイス・ハミルトン(メルセデス)が小雨用のインターミディエイト(緑)を履いてコースインしたが、まるで氷の上を走っているように滑っていた。その後、続々と各ドライバーがコースインし、フルウェット(青)を履くなど様子を見ながら慎重に走っていた。
■赤旗中断
残り28分過ぎ、ジョウ・グァンユ(Kickザウバー)がマシンを止めて赤旗が出されてセッションは中断となった。リプレイ映像では、水たまりに乗ってしまいバランスを崩してウォールに当ててしまった結果、タイヤのアームが折れてしまった。全員の貴重な走行時間が奪われてしまった。
■天候回復、ドライタイヤへ
赤旗から約5分後にはセッション再開。天候が回復し太陽が出てくるとコース上の雨が蒸発している様子も見られ、マシンが走るレコードライン上だけは乾いていき、ドライバーはインターミディエイトタイヤを労るためにあえて濡れている路面を選びながら走り、徐々にタイムアップしていった。
全体として走行時間が短く、路面も進化する難しいセッションとなり、各チームのセットアッププログラムはかなり難しいものになった。
残り5分、各ドライバーはソフトタイヤを履いて走行しタイムアップしていったが、次のセッションを含め今週末は雨予報となっており、セットアップが難しくなりそうだ。
■ドゥーハンがF1公式セッションデビュー
トップタイムはランド・ノリス(マクラーレン)、2番手はカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)だった。
HRC Sakuraで製造されているHRC(ホンダ・レーシング)製パワーユニット『ホンダRBPT』勢は、以下の通り。
5番手 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
9番手 セルジオ・ペレス(レッドブル)
11番手 ダニエル・リカルド(RB)
12番手 角田裕毅(RB)
また、このFP1セッション限定でエステバン・オコン(アルピーヌ)に代わりジャック・ドゥーハンがF1公式セッションデビューを果たしたが、ほとんど走ることができず、理想的なセッションとは言えなかった。