F1第20戦メキシコシティGP(オートドローム・エルマノス・ロドリゲス)が初日を迎え、フリー走行1回目が行われた。
●【2024F1第20戦メキシコシティGP】全セッションの結果・タイムスケジュール
■若手ドライバー5人
金曜日のフリー走行1回目には、5人の若手ドライバーが出場した。これはレギュレーションで定められている「新人を年2回、FP1で走らせなければならない」というルールに沿ったもので、5チームが2回のうち1回をここで消化したことになる。
メルセデス:ルイス・ハミルトン→アンドレア・キミ・アントネッリ
フェラーリ:シャルル・ルクレール→オリバー・ベアマン
マクラーレン:ランド・ノリス→パトリシオ・オワード
アストンマーティン:フェルナンド・アロンソ→ フェリペ・ドルゴビッチ
Kickザウバー:ジョウ・グァンユ→ロバート・シュワルツマン
5名のうち来季F1に参戦するのは、18歳のキミ・アントネッリと19歳のオリバー・ベアマンという話題の10代だ。
■1回目の赤旗
開始5分ほどで突然赤旗が出された。しかし、全ドライバーは走行していて無事のようだ。その後、映像がストレート上に落ちているパーツを映した。誰かのパーツが落ちてしまったようで、それを新人のアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が踏んでしまい、パーツが粉々になって飛び散った様子が映されていた。
メルセデスはガレージ内でマシンへの影響を調べているが、同時にレッドブルのガレージでもフェルスタッペンのマシンのフロア下部を入念にチェックしながら作業しているため、フェルスタッペンのマシンがパーツを落としてしまった可能性が高いようだ。
■2回目の赤旗
セッション開始23分頃、2度目の赤旗が出された。アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)とオリバー・ベアマン(フェラーリ)がクラッシュして止まっている。リプレイを観ると、前を走っていたベアマンがS字区間のターン9のレコードラインのアウト側で減速、そこへ後ろから勢いよく走ってきたアルボンが避けようとしたがマシンをスライドさせながら姿勢を乱してベアマンの左サイドにクラッシュ!アルボンはくるくる回りながらテックバリアにクラッシュした。どちらのドライバーもマシンから降りていて身体は無事のようだ。この件は審議中となっている。
残り24分頃にセッションは再開している。
■角田裕毅が3位!
こうした混乱の中、トップタイムはジョージ・ラッセル(メルセデス)、2番手はカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手は角田裕毅(RB)だった。
HRC Sakuraで製造されているHRC(ホンダ・レーシング)製パワーユニット『ホンダRBPT』勢は、以下の通り。
3番手 角田裕毅(RB)
4番手 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
9番手 リアム・ローソン(RB)
10番手 セルジオ・ペレス(レッドブル)
■F1メキシコシティGP:フリー走行1回目
1 G.ラッセル(メルセデス)
2 C.サインツ(フェラーリ)
3 角田裕毅(RB)
4 M.フェルスタッペン(レッドブル)
5 N.ヒュルケンベルグ(ハース)
6 O.ピアストリ(マクラーレン)
7 E.オコン(アルピーヌ)
8 V.ボッタス(Kickザウバー)
9 L.ローソン(RB)
10 S.ペレス(レッドブル)
11 F.コラピント(ウィリアムズ)
12 A.アントネッリ(メルセデス)
13 P.オワード(マクラーレン)
14 K.マグヌッセン(ハース)
15 P.ガスリー(アルピーヌ)
16 L.ストロール(アストンマーティン)
17 A.アルボン(ウィリアムズ)
18 F.ドルゴビッチ(アストンマーティン)
19 R.シュワルツマン(Kickザウバー)
20 O.ベアマン(フェラーリ)
この後のフリー走行2回目(FP2)は、通常の60分から90分間に拡大してピレリが用意した来季のタイヤテストを実施するため、セッティングを変えることはできない。そのため、全チーム同条件とはいえ、このセッションで走行時間が短くなったのはセッティングを煮詰めたいチームにとっては痛手だ。
FP1の後、チームは得られたわずかなデータからシミュレーションを駆使し、明日のFP3で最後のセットアップ確認をし、予選と決勝に臨むことになる。