F1第23戦カタールGP(ルサイル・インターナショナル・サーキット)の決勝レースが行われた。
●【2024F1第23戦カタールGP】全セッションの結果・タイムスケジュール
優勝はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2位はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3位はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)だった。
■セーフティカー1回目:スタート直後に混乱
スタート後のターン1でポールポジションのラッセルにフェルスタッペンとノリスが襲いかかり、ラッセルは先行を許してしまった。
その後ろでは、フランコ・コラピント(ウィリアムズ)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)の3台が絡み、ヒュルケンベルグはタイヤをパンクさせピットイン、2台はその場でリタイアした。この車両撤去のため、セーフティカーとなった。
崖っぷちのペレスは好スタートを切って7番手まで順位を上げた。
ハミルトンはフライングスタートをしてしまい、すぐ止まってからまた動き出したため、順位を3つ落として9番手まで落ちてしまい、「みんなゴメン」と無線でチームに謝罪した。
角田裕毅は14番手から10番手まで順位を上げた。
また、他の場所ではアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)がランス・ストロール(アストンマーティン)に当てられてスピンしてしまった。ウィリアムズにとっての災難は続いている。この2台はその場でリタイアすることなく走り続けている。
■セーフティカー2回目:35周目
35周目、ハミルトンとサインツがパンクしながらもピットに戻ろうとしている姿が映し出された。2台は絡んだわけではなく、ほぼ同時にデブリを踏んでパンクしたようで、火花を散らしながら走っていた。
リプレイ映像によると、これはホームストレートを走行中のアルボン(ウィリアムズ)のマシンから落ちたミラーのようで、その上を走ってしまったバルテリ・ボッタス(Kickザウバー)によってデブリが粉々に砕けているのがハッキリと映されていた。
このホームストレート上で砕け散ったデブリの清掃のため2回目のセーフティカーが入り、全車ピットレーンを通過することとなった。
■セーフティカー3回目:40周目
再スタート直前、ペレスがスピンした。「ドライブを失った」と訴え、スロー走行してマシンを止めてしまった。
そしてヒュルケンベルグは再スタート後のターン10でスピンしてリタイアとなった。
これで3回目のセーフティカー出動となった。この時点で5台がリタイアしており、波乱の展開となっている。
■ノリスとハミルトンにペナルティ
ノリスはイエローフラッグ時に減速しなかったとして、10秒のストップ・アンド・ゴーペナルティを受けて戦線離脱。イエローフラッグが出ている時に減速しないのは安全上の問題であるため、非常に深刻に受け止めらる。
ハミルトンはピットレーンでのスピード違反により、ドライブスルーペナルティを受けた。これで最下位に落ちた。
■アルピーヌとザウバーがポイント獲得のチャンス!
ノリスが落ちて、ガスリーが5番手に上がったことで、ランキング6位争いのアルピーヌは一気に10ポイントを獲得できる可能性が出てきた。
大混乱のレースで、ジョウ・グァンユ(Kickザウバー)が8番手につけており、ザウバーにとって今季初ポイント獲得を目指している。
■アルピーヌがランク6位、ザウバー今季初ポイント!
大混乱のレースを王者フェルスタッペンが制した。2位はルクレール、3位はピアストリだった。
ポールポジションからスタートしたラッセルは4位。レース中、戦略を指摘していた。
5位にはガスリーが入り、アルピーヌにとって重要な10ポイントを獲得、コンストラクターズ選手権6位に再浮上した。
6位はパンクなどで順位を落としていたサインツだった。
7位には最年長のフェルナンド・アロンソが入った。ベテランらしい安定した走りを見せた。
8位はジョウ・グァンユ。ザウバーにとって今季初ポイント獲得となった。
9位はマグヌッセン。アルボンとの激しいバトルを制して2ポイントを獲得したものの、ガスリーが大量ポイントを獲得したため、ハースはランキング7位に下がった。
10位はノリス。10秒のストップ・アンド・ゴーペナルティは厳しすぎるペナルティだった。
■RB勢はチャンスを生かせず
一方、波乱のレースで順位を上げられなかったのはRBの2台だ。角田裕毅は13位、ローソンは14位でフィニッシュした。
HRC Sakuraで製造されているHRC(ホンダ・レーシング)製パワーユニット『ホンダRBPT』勢は、以下の通り。
1位 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
13位 角田裕毅(RB)
14位 リアム・ローソン(RB)
リタイア セルジオ・ペレス(レッドブル)
■【F1カタールGP】決勝レース暫定結果
1 M.フェルスタッペン(レッドブル)
2 C.ルクレール(フェラーリ)
3 O.ピアストリ(マクラーレン)
4 G.ラッセル(メルセデス)
5 P.ガスリー(アルピーヌ)
6 C.サインツ(フェラーリ)
7 F.アロンソ(アストンマーティン)
8 G.ジョウ(Kickザウバー)
9 K.マグヌッセン(ハース)
10 L.ノリス(マクラーレン)
<以下ポイント圏外>
11 V.ボッタス(Kickザウバー)
12 L.ハミルトン(メルセデス)
13 角田裕毅(RB)
14 L.ローソン(RB)
15 A.アルボン(ウィリアムズ)
<以下リタイア>
ー N.ヒュルケンベルグ(ハース)
ー S.ペレス(レッドブル)
ー L.ストロール(アストンマーティン)
ー E.オコン(アルピーヌ)
ー F.コラピント(ウィリアムズ)