レッドブルの2025年のドライバープランが徐々に明らかになってきた。
■レッドブル、ペレスに「2つの道」を提示
まず、セルジオ・ペレス(34歳)がマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてのシートを失う見通しだ。
『ESPN』や『Fox Sports』のメキシコ支局によると、レッドブルはペレスに「引退」を表向きに発表させる形を検討しているという。また、ペレスには選択肢が提示されているとされ、自主的な引退とアンバサダーやリザーブドライバーとしてチームに残る道、もしくは解雇手当を受け取る形で完全に離脱する道だという。
クリスチャン・ホーナー代表は「彼には大きな敬意と感謝を持っているが、今の状況は彼にもチームにも厳しいものだ」とコメントし、最終的な決定はアブダビGP後に下される見込みだ。
■ユウキはものすごく速いけど・・・
次に、ペレスの後任のドライバーを誰が務めるかだ。ホーナーとヘルムート・マルコはフランコ・コラピント起用の噂を否定し、「自分たちのプール(RBドライバー)の中から選ぶ」と明言した。
おそらく最有力候補はリアム・ローソンと見られているようだが、角田裕毅も選択肢に含まれる。ただし、ホンダが2025年でアストンマーティンに移行する点や、角田の一貫性や性格面への懸念が障壁となっているようだ。
マルコはまだ22歳のローソンを明らかに支持しているようだ。
「ローソンはブルース・マクラーレンやデニー・ハルムを思い出させる。地に足がついていて、精神的に強い」とマルコ博士は『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』で称賛。
一方で角田については「ユウキはものすごく速いが安定していない。それに、日本人としてはかなり規律に欠けているが、それは改善されてきている」と評した。
■仕事ぶりを間近で見ているRBバイエルCEOが2人を評価
角田はローソンより2歳年上で、F1で4シーズンを経験しており「非常に本能的」で「信じられないほどの基本的なスピード」を持っていると、RBのピーター・バイエルCEOは同意しているようだ。しかし、「リアム(ローソン)よりもやや変動が大きい」とも述べている。
また、バイエルは2人の仕事ぶりをこう語った。
「リアムは非常に分析的だ。彼はラジオで非常に冷静で、多くの時間をデータを見たり、エンジニアとそれを実行したりすることに費やしている」
「ユウキは昨年から、肉体面でも精神面でも大きな進歩を遂げた。彼は自分の能力のピークに達しつつあるのが分かる。私は彼がこのチームにとって重要な存在だと思っている。私は彼が(レッドブル・レーシングで)間違いなく準備ができていると思っている。時々、まだ自分の感情をコントロールするのが難しいかもしれないが、それは彼にとって最後のちょっとしたミスだと思う。それ以外は、グリッド上で最高のドライバーの一人だと言える」
「チャンスが巡ってくれば、ユウキもリアムも...率直に言って、ふたりとも挑戦するだろう」
つまり、角田はこれ以上速さを証明する必要はなく、落ち着きと安定感を示せばいいということのようだ。
■RBに乗るのはハジャー?
また、どちらが抜擢されるにせよ、RBの空席にはフランス系アルジェリア人ルーキーのアイザック・ハジャーが昇格する可能性が高まっている。
「もちろん、自分が次の候補なのは事実だよ」とハジャー本人もコメントしており、F1デビューに向けた準備が進んでいるようだ。
「つまり、まだ確定したわけではないんだ。だからもちろん何も言えない。まだ公式発表されていないので、来年自分が何をやっているかはお伝えできないよ。」