記事要約
・アービッド・リンドブラッドがレーシングブルズの次期F1シート候補として急成長している。
・F3での印象的なパフォーマンスによりF2へ昇格し、F1スーパーライセンス獲得のためニュージーランドのシリーズにも参戦。
・ヘルムート・マルコ博士は「未来のチャンピオン」と評価し、TPCテストプログラムを通じてF1への準備を進める予定。
■ レーシングブルズの次期F1シート最有力候補はアービッド・リンドブラッドか?
レッドブルのジュニアプログラムから新たなスターが生まれようとしている。英国生まれのスウェーデン人ドライバーで2007年生まれのアービッド・リンドブラッド(17歳)は、昨年のF3デビューシーズンで目覚ましい活躍を見せ、早くもF2への昇格を果たした。
■ スーパーライセンス獲得への最短ルート
リンドブラッドはすでにF1スーパーライセンス取得に向けた準備を進めており、2025年1月〜2月にニュージーランドで開催された「フォーミュラ・リージョナル・オセアニア・シリーズ」でチャンピオンとなりF1スーパーライセンスに必要なポイントを確保した。
「正直、詳細はよくわからないのですが、『ニュージーランドに行って、F1シーズン前にスーパーライセンスを取得してほしい』と言われたばかりなんです」と語っている。
しかし、彼自身も「すべてが順調であることは重々承知していますが、最終的にはF2での結果がF1のチャンスを左右するのは分かっています」と理解しており、現在は「F2に集中」している。
■ レッドブルが絶賛!「未来のチャンピオン」
レッドブルのF1アドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は「彼は間違いなく我々の最高の(新しい)才能だ」と評価し、リンドブラッドを「未来のチャンピオン」と語ったと『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』は伝えている。
「彼は純粋なスピードの持ち主だ。我々は新しいチャンピオンを探しており、彼はその資質があるかもしれません」と絶賛した。
マルコ博士は昨年のF3での走りを高く評価しており、「F3のあるレースでは、1周で10~14台を抜き去ったんです。ウェット、ドライなどの難しいコンディションで最後尾スタートから勝利しました」と述べ、リンドブラッドの実力を強調した。
■ F1デビューへの道筋:TPCテストとさらなる成長
リンドブラッドは今年、レッドブルが用意するTPC(テスト・プログラム・カー)に参加し、2年前のF1マシンでテストを積む予定だ。これにより、F1マシンの経験を積みながら、レーシングブルズのシート獲得に向けてアピールを続ける。
■ 12歳で成熟していた
マルコ博士は彼の初対面時のエピソードを語り、「彼が12歳の時、父親と一緒に来たが、会話をリードしたのはアービッド本人だった。彼はすでに明確なビジョンと実現の方法を持っていた」と振り返る。
リンドブラッドのF1デビューはまだ確定していないが、レッドブルのプログラムの中で着実にステップを踏んでおり、2025年のF1シート獲得の可能性は高まっている。