記事要約
・ラッセルがメルセデスを離脱する場合、レッドブルやアストンが選択肢に浮上
・フェルスタッペンはレッドブル離脱の可能性が高く、契約条項発動狙いとの憶測も
・2026年の新PUに対する不安やウォルフの対応が移籍の裏付けとの見方も
■ラッセル、メルセデス離脱ならレッドブルやアストンも選択肢に
ジョージ・ラッセルがもしメルセデスから放出されるようなことがあれば、いくつか有力な選択肢があると報じられている。
現在27歳のラッセルは今季、マクラーレン勢とマックス・フェルスタッペンに次ぐランキング4位につけており、トト・ウォルフもその好調ぶりには満足しているという。一方で、メルセデス代表のウォルフはフェルスタッペンの獲得に向けて“扉を開けている”とも見られている。
■フェルスタッペン移籍の可能性
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、「2026年の新レギュレーションを前にフェルスタッペンがレッドブルを離脱する可能性はかなり高い」とSkyドイツに語った。
シューマッハは、フェルスタッペンがバルセロナで見せた“強引な走り”は、契約解除条項を意図的に発動させるための行動だったのでは、との持論を展開していた。ただし本人はこうも語っている。
「マックスが本当に出ていきたいと思えば、誰にも止められないよ」
「レッドブルは今、苦しんでいるし、しばらくはこの状況が続くだろう。多数のアップデートを投入しても結果は出ていない。ピエール・ワシェが2026年の新レギュレーションで奇跡のようなマシンを作れるとは思えないね。いまのマシンですら把握しきれていないんだから」
■不安視されるレッドブルの新パワーユニット
さらに懸念されているのが、2026年から導入されるレッドブルとフォードの共同開発による新パワーユニットだ。これについてレッドブルのヘルムート・マルコは、次のように語っている。
「2026年のエンジン開発は順調に進んでいる。ただ、ライバルたちがどういう状況にあるかは正確にはわからない」
「誰が優位かという噂は出ているが、実際に走ってみるまで本当のところは見えてこない」
噂によれば、メルセデスは新PUで大きなアドバンテージを得る見通しだという。
「マックスが求めているのは、確実に機能するマシンなんだ。それが今のレッドブルには保証されていない」とシューマッハは指摘する。
「彼は、決断を急ぐ必要はない。夏休み前、あるいはその後に判断を下しても間に合う」
■ウォルフの反応が示唆するもの
また、バルセロナでのフェルスタッペンとラッセルの接触について、ウォルフが示した“穏やかな反応”に対しても、シューマッハは注目している。
「トト・ウォルフのリアクションはとても印象的だった。普通なら自分のドライバーを擁護するはずなのに、彼は“マックスが実際に何をしたのか冷静に見よう”と言っていた。とても外交的だったね」
「まるで彼とマックスがすでにテーブルを囲んで、来年の話をしているようにも見える」
■ラッセルの去就にも注目
なお、メルセデスが育成中のキミ・アントネッリと袂を分かつ可能性は極めて低く、フェルスタッペンとラッセルのコンビ実現も非現実的とみられている。
一方で、ラッセルのマネジメントがレッドブルと非公式な会話を交わしていたという噂もあり、さらに英紙『The Times』は、アストンマーティンがラッセルにとってもう一つの選択肢になり得ると報じている。
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