記事要約
・ガスリーはルノーCEOデ・メオの退任に「まだ分からない」と慎重姿勢
・デ・メオはアルピーヌ改革を主導し、2026年のメルセデスPU転換も決断
・ガスリーは良好な関係を築いており、今後の影響を見極めたいと語る
■ガスリー、ルノーCEO退任の影響に「まだ分からない」…“改革の中心人物”との別れに複雑な思い
ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は、7月に予定されているルノーCEOルカ・デ・メオの退任がアルピーヌF1チームにどのような影響を及ぼすのか、現時点では分からないと語っている。
エンストン拠点のアルピーヌF1チームは、ここ数年にわたりルノーの運営体制の不安定さが続いており、デ・メオの突然の辞任はさらなる衝撃となった。
わずか1年前、58歳のデ・メオはイタリア人のフラビオ・ブリアトーレを自身の「エグゼクティブ・アドバイザー」としてF1部門に招聘。その後、オリバー・オークスが辞任すると、ブリアトーレはさらに大きな権限を握ることとなった。
だが、カナダGP終了後にモントリオールを去る際、ブリアトーレは「F1チームには何の影響もない」とデ・メオの退任について断言している。
■「僕を呼んでくれたのはルカだった」
一方で、より慎重な姿勢を見せたのがチームのエースドライバーであるピエール・ガスリーだ。
「ルカとはとても良い関係を築いていました。僕をチームに呼んでくれたのは彼なんです」とガスリーはフランス紙『レキップ』に語った。
「彼はとてもインスピレーションを与えてくれる存在だったので、正直に言って今回の知らせには悲しさを感じています」
ガスリーはすでに2026年までの契約を結んでおり、その年にはアルピーヌが初めてメルセデス製ギアボックスを採用し、同時にF1用パワーユニットもメルセデスからのカスタマー供給へと切り替わる予定だ。
■F1撤退の舵を切ったのはデ・メオ
この一連の方針転換――すなわちルノーによるF1ワークスエンジンプログラム終了という大きな決断――を主導したのが他ならぬデ・メオである。
「チームとしては、すべてが順調というわけではないですが、ファクトリーでは前向きな変化も起きています。2026年に向けて、この良い流れを維持していくことが大事だと思います。来年にはパフォーマンスが大きく変わる可能性がありますからね」
さらに、今回のデ・メオ退任に関してはこう続けた。
「今回の件がチームにとって何を意味するのか、経営陣とちゃんと話し合って確認しないといけないと思っています。」
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