FIAがPU救済策を拡大、ホンダとフェラーリに追い風か 13億円の追加予算認可へ

2026年05月12日(火)17:03 pm

記事要約


・FIAが救済ルール拡大 ホンダ陣営に追い風となる規則改訂

・ホンダ苦戦説が拡大 アストンマーティン低迷で高まる危機感

・2026年PU格差是正へ FIAが追加開発支援を大幅強化


●【F1ライブ結果速報】F1マイアミGPもライブでお届け

FIA(国際自動車連盟)は、F1で物議を醸している「ADUO(追加開発およびアップグレード機会)」制度の適用範囲を拡大することにした。この動きは、ホンダを筆頭に苦戦を強いられているパワーユニット(PU)メーカー、そしておそらくフェラーリにとっても有利に働く可能性がある。

FIAは、2026年PU規則の改訂を正式に発表した。バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によって、PU性能差を評価する当初のスケジュールが崩れたことを受けている。

ADUOは、かつてのF1エンジン時代のように、性能不足のメーカーがホモロゲーションによって何年も競争力を失ったままになる事態を避けるために導入されたものだ。

このルールでは、基準となるエンジンから遅れているメーカーに対し、追加のダイノ※使用時間の追加、予算面での柔軟性、さらにアップグレード自由度の拡大が認められる。
※ダイノ:ダイナモメーターの略称で、F1のPUの性能、信頼性、燃費をテスト・計測するための専用装置、またはその設備を指す

そして今回、FIAは最大支援対象となる性能差の基準を8%から10%へ拡大した。これは、一部メーカーが想定以上に遅れていることを明確に示している。
さらに、2026年限定で追加800万ドル(約13億円)の予算枠も認められた。

■FIA、2026年エンジン救済制度を大幅拡大

FIAは評価スケジュールも見直した。当初は第6戦、第12戦、第18戦後に実施予定だったが、最初の正式評価はモントリオールで開催されるカナダGP後に変更。その後はシーズン後半のハンガリーGPとメキシコGP後に行われる。

「カレンダーに大きな変更があった場合、これらのADUO期間はFIAによって調整される可能性があります」とFIAは述べた。

今回の改訂は、2026年の新規定下でアストンマーティン・ホンダは非常に厳しいシーズンスタートを切っているというのがパドック内の見方だ。

スペイン人コメンテーターのアントニオ・ロバトは「私の考えでは、現在のアストンマーティンの失敗は、F1史上でも最も深刻なチームの失敗です。最先端の施設、最高の風洞、新しいシミュレーター、他チームから引き抜いた空力エンジニア、エイドリアン・ニューウェイまで揃え、大きな期待がありました。これは大惨事です」と誇張した意見を述べた。

■ホンダ苦戦説拡大もメルセデスとレッドブルは冷静姿勢

一方で、メルセデスのドライバーであるジョージ・ラッセルは今回の優遇措置による影響を限定的だと見ている。

「もちろん、風洞の時間(※空力性能を測定する時間)やダイノの時間がもっと欲しいとは思っています。それでも僕はチームを信頼していますし、これによって状況が大きく改善するとも思っていません。ただ、悪化したり、状況が劇的に変わることもないと思っています」

また、この変更が、フォードの支援を受けるレッドブルの新しいPU計画にも恩恵をもたらすかどうかは不透明だ。

レッドブルF1代表のローラン・メキースは今年初め、自社製エンジンプログラムが「悪夢のシナリオ」になる可能性を懸念していたことを認めていた。

「ですが、この点に関して私たちが恥をかくことはないと、すでに理解しています。まだライバルには遅れていますが、現時点で、私たちのPUは明らかに期待を上回っています。2027年に向けて、私たちは大きく前進できると信じています。」

【関連記事】
● 南アフリカのF1復帰計画が本格化 大統領がGP訪問へ、その狙いとは

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック