6月7日(日)、2026年F1第6戦モナコGP(モンテカルロ市街地サーキット)の決勝レースが行われ、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がポール・トゥ・ウィンで優勝した。
気温24℃、路面温度46℃、湿度63%のドライコンディションで行われた一戦は、序盤から波乱の展開となった。
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はスタートでエンストし発進できず、その後ガレージへ戻って早々にリタイア。さらにボッタス、ベアマン、ノリス、ストロール、ルクレール、サインツもリタイアし、ペナルティも多発。完走するだけでも難しいレースとなった。
ポールポジションからスタートしたアントネッリは、レースを通じて安定した速さを見せた。終盤の赤旗中断と再スタートも冷静に乗り切り、最後までトップを守り切った。
2位にはルイス・ハミルトン(フェラーリ)が入り、モナコで通算8回目の表彰台を獲得。3位にはアイザック・ハジャー(レッドブル)が入り、モナコで初の表彰台を手にした。
レース後、アントネッリは次のように語った。
「素晴らしいレースでした。ペースも素晴らしく、自信を持ってプッシュできました。リスタートは正直やりたくありませんでしたが、集中しました。ターン1で前に出られたので、その後の数周は楽しめました」
レース後半には、ランス・ストロール(アストンマーティン)が最終ターン手前のターン19付近でバリアに衝突してストップ。セーフティカーが導入され、各車が続々とタイヤ交換を行った。
その後の再スタート直後には、地元のシャルル・ルクレール(フェラーリ)も同じラインでクラッシュし、リタイアとなった。
FIAは「ターン19の路面状況を検査するため」として赤旗を提示。現場では路面の清掃が行われた。再舗装された路面の剥離やマーブルがタイヤに付着し、グリップを失った可能性がある。
このレースでは、ピットレーン速度違反やペナルティ消化を巡る動きも相次いだ。通常のピットレーンは80km/h制限だが、モナコは狭いため60km/h制限となっている。
ハミルトンはピットレーン速度違反により5秒ペナルティを受け、これを消化した。ラッセルは10秒ペナルティを消化しないままタイヤ交換を行ったため、ドライブスルーペナルティが科され、ポイント圏外へ後退した。
さらに、ガスリー、コラピント、ペレス、ヒュルケンベルグにもペナルティが出され、レース後の順位にも影響が及んだ。
アロンソは12位でチェッカーを受けたが、9位でフィニッシュしたヒュルケンベルグには、サインツとの接触により10秒ペナルティが加算された。また、ペレスも再スタート時にスターティンググリッドの枠外からスタートしたとして、10秒ペナルティを科された。
この結果、ヒュルケンベルグは13位、ペレスは15位に降格。アロンソが10位に繰り上がり、アストンマーティン・ホンダは今季初ポイントを獲得した。
また、3位でチェッカーを受けたガスリーもペナルティで降格。これによりハジャーが3位に繰り上がったが、ガスリー側は再審議を求めている。
2位に入ったハミルトンは、勝者となった若きメルセデスドライバーを称えた。
「キミ、おめでとう。メルセデスは素晴らしいマシンを作りました。僕たちのマシンには、もう少しダウンフォースが必要ですね。トラックにとどまること自体が難しい状況でしたが、みんな頑張ってくれました」
3位のハジャーは、モナコ初表彰台を手にした一方で、再スタート時には苦しい場面もあったと振り返った。
「スタートはクリーンでした。序盤は良かったです。リスタートではパワーが足りませんでした」
赤旗、セーフティカー、ペナルティ、そして7台のリタイアが重なった2026年のF1モナコGPは、若きアントネッリの完勝とともに、今季屈指の波乱の一戦として記憶されることになりそうだ。
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