元F1ドライバーのジャン・アレジは、フェラーリのシャルル・ルクレールを自身のフェラーリ時代と重ねる見方を否定した。
ルクレールについて、「ファンから愛されながらも、ワールドチャンピオンにはなれないドライバー」になりつつあるのではないか、いわゆる“アレジ症候群”に陥っているのではないかという周囲の指摘に対し、アレジはきっぱりと否定している。
イタリア紙『Quotidiano Nazionale』の取材で、アレジは「いいえ、まったく違います。その比較は成り立ちません」と断言した。
アレジはルクレールとの共通点がまったくないわけではないと認めた。しかし、それはあくまで「環境の問題」に過ぎないという。
「私がマラネロ(※フェラーリの本拠地)に来たとき、チームは技術的な危機の真っただ中にありました。ミハエル・シューマッハのような偉大なドライバーでさえ、すぐには勝てなかった時期です。ルクレールも似た状況を経験しています」
ただしアレジは、ルクレールは自身とは異なり、すでにトップドライバーとしての実力を証明していると強調した。
「彼は何も証明する必要はありません。すでにトップドライバーであり、それを証明してきました」
さらに、フェラーリとの長期契約延長を決断したルクレールについて、アレジは前向きな評価を示した。
「契約を延長したという事実は、ルクレールがプロジェクトを信頼している証拠です。そこに彼を前向きにさせる何かがあったのです」
一方、ルクレールのチームメイトであるルイス・ハミルトンの復活が話題となる中、アレジは驚きはないとの見方を示した。
「ルイスがドライビングを忘れているはずがありません」
ハミルトンのバルセロナ・カタルーニャGPでの勝利にも触れ、アレジは喜びを語った。
「ルイスの勝利は嬉しかったです。それがどれほど大きな意味を持つか分かっていますから」
さらに、フェラーリでの初勝利に絡めて、アレジらしいユーモアも見せた。
「これでハミルトンは私に追いつきました。フェラーリでの勝利数では1対1です!」
ただし、アレジはフェラーリの現状については冷静な評価を崩していない。
「フェラーリには非常に優れたプロジェクトがあり、競争力もありますが、メルセデスにはまだ劣っています。今年中に追いつくことはできないでしょう。数レースで勝つことはできても、タイトルは現実的ではありません」
そして今季の主役として、アレジはメルセデスの若き才能に強い賛辞を送っている。
「メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは強すぎます。チームメイトのジョージ・ラッセルは安定したタイプではありません。ラッセルは好きですが、レースではキミが上です。レースになると、キミは『アニマル(野獣)』です」と語り、アントネッリのレース本能を高く評価した。
フェラーリF1のチーム代表フレデリック・バスールについても言及し、アレジは次のように語った。
「フレッドには経験があります。ただ、仕事を継続できる環境が必要です。フェラーリはあまりにも頻繁に変わりすぎています。」
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