オラニエ=ナッサウ家のベルンハルト王子が、最後のオランダGPを数週間後に控え、ザントフォールト・サーキットの持ち分を売却した。
ベルンハルト王子とビジネスパートナーのメンノ・デ・ヨングは、2016年に同サーキットを取得し、2021年にF1オランダGPを36年ぶりに復活させることに貢献した。
その復活は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の台頭と、オランダ国内でのF1人気の急拡大と重なった。
ベルンハルト王子は、サーキット関連の持ち分に加え、ほかの事業や不動産投資の持ち分も、パートナーのデ・ヨングとコーエン・グルーネフェルトに譲渡する。
「使命は果たしました」とベルンハルト王子は声明で述べた。
「私たちはF1をオランダに呼び戻し、ザントフォールトは6大会にわたって世界の舞台となりました。これ以上ない結果です。だからこそ、そういう時に決断する勇気を持たなければなりません」
「これをともに築いてきたパートナーたちに、自分の持ち分を引き継ぎます」
売却額などの詳細は明らかにされていない。ベルンハルト王子は、新たな人工知能(AI)関連事業に注力する一方で、今後もモータースポーツに関わり続けるとしている。
8月23日のオランダGPが、ザントフォールトで最後のF1開催となる。しかし、フェルスタッペンは迫る別れを前にしても、過度に感傷的にはなっていない。
「僕はいつも、そこで素晴らしい時間を過ごしてきました」と、4度のF1世界王者は『Viaplay』に語った。
「そこで何度も優勝できたことも嬉しいことです。F1の開催は今回で終わりますが、サーキット自体は残ります。だから、僕は別のクルマでまだそこで走ることができます」
「結局のところ、僕にとって大きく変わることはありません」
フェルスタッペンは、最後の母国GPではオランダへの敬意を込めた特別仕様のヘルメットを着用する予定だという。
「もちろん、ベストを尽くします。素敵なヘルメットも用意しています。オランダへのちょっとしたトリビュートです」
「そういう形でしか表せませんが、僕にできるのはそれくらいです」
ザントフォールトの名物コーナーである「シェイブラック」を、将来自分の名前に改称すべきかと問われると、フェルスタッペンは笑ってその提案を否定した。
「そういうのは僕らしくありません。普通、そうした名前が付けられるのは、ドライバーがすでに亡くなった後ですよね」
「だから、その話を僕に持ちかける必要はありません」
ザントフォールトは、2026年規則下の高速サーキットで不評を買っているエネルギーマネジメント重視のレースから、少なくとも一時的に解放される次の舞台になるかもしれない。
フェルスタッペンのチームメイトであるアイザック・ハジャーは、ハンガリーGPではストレートの終わりまでフルパワーを使えたため、従来のF1に近い感覚だったと振り返った。
「今では、エネルギーを多く回収できるかどうかによって、良いサーキットを判断するようになっているのは少し悲しいです」
「スパは最高のサーキットのひとつですが、僕たちにとっては走るうえで最悪のサーキットのひとつでした。ザントフォールトも走りやすいことを期待しています。ですから、モンツァに向かう前に、楽しめるうちに楽しみたいと思います。」
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