マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザック・ブラウンが、適切な条件のもとでF1チーム数が現在の10チームより増えるのはいいことだと主張した。
伝えられるところによれば、次回のF1委員会が4月下旬に行われる予定となっており、そこでF1に参戦することを希望している新チームの受け入れ問題について議論されることになるようだ。
そして、既存F1チームたちは誰が新規参戦を希望しているかについての最新情報をその会議で得ることになるという。
■アンドレッティ・キャデラックのF1参戦を歓迎するザック・ブラウン
これに関して、ブラウンは母国アメリカの『Washington Post(ワシントン・ポスト)』紙に次のように語っている。
「明らかとなるのは、3チームもしくは4チームが申請を出すということだと私は思っている。私は適切な条件のもとでグリッドが拡大するのは大歓迎だよ」
インディカーなどにエントリーしているアメリカのアンドレッティ・オートスポーツがキャデラックと組んでF1参戦を目指していることはすでに大きく報じられている。
現在、インディカーにもチームを送り込んでいるマクラーレンは、すでにアンドレッティ・オートスポーツを率いる元F1ドライバーのマイケル・アンドレッティともビジネス関係にあることで知られている。
「私がマイケルとキャデラックの支持者であることは知られていることだし、私は彼らがこのスポーツに加わるのは当然のことだと思っているよ」
そう続けたブラウンは、次のように付け加えた。
「そう考える私は、おそらく少数派だろうがね」
■F1新規参戦保証金を大幅に増額か
伝えられるところによれば、チーム数が増えることを好ましく思っていない既存F1チームたちは、新規参戦チームが支払う保証金を現在の2億ドル(現在のレートで約269億円)からさらに増額することを求めているという。
F1チームたちには、F1の収益金の中からそれぞれのコンストラクターズ選手権順位に基づいて分配金が支給されることになっている。パイの大きさが変わらなければ、チーム数が増えれば各チームに分配される資金が減ることになるため、新規参戦を希望するチームには、それを埋め合わせるための資金として高額の保証金を積むことが求められているのだ。
既存F1チームたちは、その保証金を増額することにより、新チームが参入するためのハードルを高くしようともくろんでいるわけだ。
だがブラウンは、それに関して最終的な決定を下すのはF1と統括団体であるFIA(国際自動車連盟)だと次のように主張している。
「私は全員がF1の規定を完全に理解しているとは思わないよ。結局のところ、この特定の問題に関しては、チームは投票権を持っていないんだ」。