元F1ドライバーの見解によれば、ランド・ノリス(マクラーレン)は現在最高のマシンを持っているにもかかわらず、世界選手権争いに挑む準備がまだ整っていないようだ。
日曜日に行われたノリスの母国F1イギリスGPで、7度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンの間に挟まれて3位に終わったことに対して、ノリスは極度の失望を隠せなかった。
レッドブルのヘルムート・マルコ博士は、チェッカーフラッグ後に、3年ぶりの勝利を果たしたハミルトンが完全に優勝に値すると認め、「タイヤマネジメントの強さからも彼の経験とスピードがまだ健在であることが分かる」と語った。
メルセデスの代表、トト・ヴォルフもマルコの称賛を受け入れ、『Kronen Zeitung(クローネン・ツァイトゥング)』紙にこう語った。
「彼が何をしているかを知っている人からのフィードバックはいつも嬉しいものだよ」
「そしてヘルムートは、彼がやっていることを知っているんだ」
「苦境に立たされた時、共に団結する2人のオーストリア人であれば、偉大なライバル関係も影を潜めるさ」
■ノリス、自分とマクラーレンを責める
24歳のノリスは、シルバーストーンでのレース直後に、重要な戦略的選択において「我々がすべきことを十分に果たせなかった」とマクラーレンを非難し、自身が「ハミルトンやフェルスタッペンを一貫して打ち負かす準備ができているか」と聞かれると「分からないよ。つまり僕は正しい決断ができていないんだ」と認めた。
「僕は正しい決断ができない自分を責めているんだ。嫌になるね」
「このポジションで終わるのは嫌だし、十分な仕事ができなかったといつまでも言い訳しているのも嫌だ」
■元ドライバー、アルバースの見解は?
元F1ドライバーのクリスティアン・アルバースは、「決定を下すことができるかどうかがルイスやマックスとの大きな違いだ」と指摘し、「ただ決めるだけだ」と彼は『De Telegraaf(テレグラーフ)』に語った。
「ノリスがメガタレントであることは議論の余地がない。しかし、彼はルイスやマックスのような考え方やフィーリングを持っていない」
「彼は間違いなくまだそのレベルに達していない。彼はいつも多くのことを間違えているんだ」
「マックスとルイスのラップタイムもコンマ数秒かそこらで変動していたが、ノリスの場合は違った。彼は安定していなかった」とアルバースは付け加えた。
■ラルフ・シューマッハはどう見る?
また、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、マクラーレンがトップチームの地位に戻りつつある中で、その未熟さを示しているとし、「ドライバーとチームの相互支援の問題だ」とマクラーレンの戦略的判断について『motorsport-total.com』にコメントした。
「ドライバーとチームは情報を交換しなければならない。今回のケースでは、それがどれだけうまくいっただろうか?ランド・ノリスはまだそのような戦いの準備ができていないと思う」とシューマッハは述べ、タイトル争いに加わっているノリスとマクラーレンについて「構造的な問題もあるかもしれない。おそらく、ノリスには強力なレースエンジニアがいないのだろう」と指摘した。
「彼はまだ若い。私たちは、彼が自分自身に対して、そして彼が下した間違った決断に対して、どれほど怒っているのか、そして彼が成長し続けたいと望んでいるのかを見た。そう、こういう瞬間も成長過程の一部なんだ」とシューマッハは語った。
■「ナイスガイが勝つことはない」と厳しい評価
イタリアのジャーナリスト、マリオ・ドンニーニは、「オートスプリント』誌でノリスについて「昔と同じ話だ」とし、「ナイスガイが勝つことはない」と厳しい評価を下している。
「マイアミ以来、ランド・ノリスは多くのものの中で最高のクルマに乗ってきたが、最高の手札で臨んだ7レースで勝ったのは1回だけだった」
「彼は最近のF1史上、最も成功しておらず、最も効果的なトップドライバーだ」
「F1では、最高のシングルシーターを手に入れたら、すぐに全員を粉砕しなければならない」とドニーニは付け加えた。