F1公式タイヤのピレリは、2024年F1イタリアGPのために斬新なトロフィー「VROOOM」を発表した。
ピレリによると「VROOOM」とは、強力なエンジンが加速している時や高回転で動作している時に発する音を表現する擬音語で、通常は車やバイクなどのモーター車両に関連付けられ、速度、エネルギー、動きを連想させる言葉だ。日本語だと「ブルーン」といった表現が近いだろう。
モンツァは「スピードの神殿」として知られている。この称号は2003年のイタリアGPで、ミハエル・シューマッハとフェラーリがレース距離247.585 km/hでの最高平均速度記録を樹立したことからも、この呼び名はまさにふさわしいと言える。
■現代アートのアーティストが製作
2021年以降、ピレリがタイトルスポンサーを務めるF1イタリアGPのトロフィーは、ピレリの財団『ピレリ・ハンガービコッカ(Pirelli HangarBicocca)』とのコラボレーションを通じてアーティストによってデザインされている。
『ピレリ・ハンガービコッカ』はミラノで非営利現代アートセンターを運営している。
今年は、現代アートの世界で高く評価されているアーティスト、アンドレア・サラにその役割が託された。サラの作品は重要な美術館や個人コレクションに収められており、常にイタリアのデザインや産業製造の歴史との関係を探求してきた。
サラがデザインした作品「VROOOM」は、抽象的な形でピレリタイヤの長い歴史と速度、加速の印象を表現している。トロフィーの主要部分は、クロムメッキ加工が施されたアルミニウムをベースにバルクロマットで作られており、3人のドライバーと優勝チーム代表のために4つのトロフィーが製作された。