・キャデラック、初ポイント未獲得も着実な進歩を強調
・ボッタスとペレス、タイヤ劣化問題を最大課題に指摘
・経験豊富な両ドライバー起用による開発力強化
キャデラックは、いまだF1で初ポイント獲得には至っていないものの、自分たちは正しい方向性を見出していると明言している。
マイアミGPは、FIA(国際自動車連盟)とF1がキャデラックの参戦を正式承認してから1年以上を経て迎えた、初のホームレースとなった。これにより、アンドレッティとの関係を巡る長期的な政治的論争にも終止符が打たれた。
ゼネラルモーターズ(GM)社長のマーク・ロイスもマイアミGPに出席し、この瞬間が感慨深いものだったと認めた。
「1年後にはマシンが完成し、すでに数レースを戦い、チームとして機能しています。本当に誇りに思っています。感慨深い瞬間です」とロイスはアメリカ、デトロイトの新聞『Detroit News』に語った。
元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、キャデラックのチーム立ち上げスピードを称賛した。
「キャデラックを評価すべきです。大規模なレギュレーション変更の真っただ中で、F1チームを一から作り上げたのですから」
とはいえ、2026年シーズンの現実は厳しい。
キャデラックとアストンマーティン・ホンダは、今季、未だポイントを獲得していないチームとなっている。
とはいえ、キャデラックのドライバーであるバルテリ・ボッタスもセルジオ・ペレスも落胆している様子はない。
「フラストレーションはありません。こうなることは分かっていました。難しい時期があることも理解していました」とボッタスは語った。
ボッタスはマイアミGP後、タイヤのデグラデーション※がキャデラック最大の弱点の一つだと説明した。
※デグラデーション:タイヤが摩耗や熱によって性能低下を起こし、グリップ力やペースが落ちる現象
「新品タイヤでの予選は素晴らしかったです。ですが、タイヤが劣化し始めると、僕たちのペースはかなり厳しくなりました。それに、いくつかのパーツにもまだ問題を抱えているので、取り組まないといけないことはたくさんあります」
しかし、F1で10勝を挙げているボッタスは、水面下では着実に進歩していると強調した。
「すぐには明確にならない部分でも、いくつかの分野で進歩しています。以前よりペースが良く見えた場面もありましたし、そうでない場面もありました。ですが、アップグレードは効果を発揮していると思います。まだ理想通りではありませんが、全体的には正しい方向へ進んでいます」
36歳のペレスも、タイヤマネージメントがキャデラック最大の課題だと認めた。
「チームは正しい方向へ進んでいると思いますし、中団グループについていける力もあります。ですが、タイヤが劣化し始めると、一気に勢いを失ってしまいます。チーム全体が、マシン改善とスピード向上に全力を注いでいます。アストンマーティンが勢いを取り戻してくることは分かっていますし、取り残されたくありません」
ペレスは、キャデラックのレース運営も高く評価した。
「レース中のピットストップは素晴らしかったです。チームは非常にうまく対応していましたし、それは僕たちにまだ大きな可能性があることを示しています。今後の数戦でも、あらゆる面で改善を続けていくことが重要です」
ロイスは、チームが経験豊富なベテランドライバー2人を起用した判断が、すでに大きな価値をもたらしていると語った。
「非常に重要なことです。毎回グランプリにアップグレードパッケージを投入するには、チーム全員の努力と数値シミュレーション、その両方が必要になります。だからこそ、チェコとバルテリの経験が大きな頼りとなっています。特にマイアミのように、私たちがこれまで走ったことのないサーキットではなおさらです。」
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