記事要約
・FIA会長が、アラン・プロストへのSNS上の誹謗中傷を非難した。
・プロストはNetflixの『Senna』シリーズで自身が「悪役」として描かれたことに憤りを感じ、SNSアカウントの閉鎖を検討している。
・FIAはオンラインでのハラスメント撲滅に向けたキャンペーンを推進し、競技者や関係者を守るための対策を進めている。
■ FIA会長がプロストへの誹謗中傷を非難
FIAのモハメド・ベン・スレイエム会長が、4度のF1王者アラン・プロストに対するSNS上の誹謗中傷を強く非難した。
Netflixの新シリーズ『Senna』が公開された後、プロストは自身のライバル関係が歪曲され、「傲慢な悪役」として描かれたことに不満を示した。フランスの『Canal Plus』のインタビューでは、「多くのシーンやエピソードが完全に作り話です」と述べている。
その結果、プロストのSNSには大量のヘイトメッセージが寄せられていることで「Instagramアカウントを閉鎖することを真剣に考えています」と語った。
■ FIAのハラスメント撲滅キャンペーン
ベン・スレイエム会長は自身のInstagramで、「プロストの経験は、あらゆるレベルのスポーツ選手が直面する過酷な現実を浮き彫りにしています。日常的な誹謗中傷、ハラスメント、さらには脅迫にまで及んでいます」と警鐘を鳴らした。
FIAは現在、教育、技術、規制の各面からオンラインハラスメント対策を進めており、「競技者、関係者、ファンを守り、公平で包摂的な競争の場を確保する」ことを目指している。
また、Instagramでは誹謗中傷を目的としたコメントやDMから利用者を守る「抑制」機能などを導入している。日本でも、SNS上で根拠のない悪口を投稿・拡散すると、名誉毀損罪や侮辱罪に問われたり、高額な慰謝料を請求されるケースもある。
F1の世界では、公平なレースを保つために厳格なルールがあるように、ネット上でもお互いに相手を尊重しルールを守らないと、思わぬペナルティを受けることもあるため注意したい。