記事要約
・フェルスタッペンのメルセデス移籍噂が再燃、発端はラッセルの発言
・ウォルフは「4度王者への敬意」として獲得の可能性を否定せず
・マルコやホーナーは噂を一蹴し、フェルスタッペン残留を強調
■「4度王者への敬意」メルセデス首脳ウォルフ、フェルスタッペン勧誘を否定せず
2026年に向けて、メルセデスF1代表トト・ウォルフがマックス・フェルスタッペンに“扉を開いたまま”にしている背景には、「敬意」があるという。
■再燃するフェルスタッペン移籍の噂
F1オーストリアGPの週末、フェルスタッペンがメルセデス加入を再び検討しているという噂が再燃。その火種を提供したのは、メルセデスの現役ドライバー、ジョージ・ラッセルの発言だった。
これにレッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコは不快感を示している。
「ラッセルが今度は何を言ったのですか?」とマルコ氏はレッドブルリンクで苛立ちをあらわにした。
現在絶好調のラッセル選手にとって、もしフェルスタッペン選手が加入すれば自らがシートを失う可能性があり、その懸念から発言が出たと見られている。
■マルコがラッセル発言を一蹴
しかし、マルコ氏は一蹴した。
「ラッセルは喋りすぎですね。契約済みではなかったのですか? モントリオールで勝ってしまったせいで、かえっておかしくなってしまったようですね。真に受けるような話ではありません。彼はただ、喋りすぎなんです」
■噂を否定しきらない当事者たち
とはいえ、ウォルフとフェルスタッペン本人は、この噂を完全には否定していない。フェルスタッペン自身も「来季もレッドブルに残留する」という明言を避けている。
記者に「“駆け引き(いちゃつき)”の定義」について問われたウォルフはこう答えた。
「“駆け引き”って言われてもね。その意味での“駆け引き”なんてものはありません。結局はどう振る舞うか次第です。“駆け引き”にもなるし、単なる会話にもなります」
■アントネッリ起用と将来構想
2025年にF1デビューしたばかりの18歳のキミ・アントネッリを1年で降ろすことは考えにくいが、それでもウォルフは「アントネッリを未来のチャンピオンと見ています」と改めて強調した。
それでも、フェルスタッペンとラッセルのコンビという可能性も否定はしなかった。
「どんなラインアップも想定できます。私はロズベルグとハミルトンというタイトル争いをするコンビを抱えた経験があります。それ以降のことなんて楽なものですよ」
■4度王者への敬意
フェルスタッペンとの“駆け引き”について問われても、ウォルフはこう語った。
「今のドライバーには満足しています。ですが、メルセデスのような企業であれば、そして相手が4度の世界王者であれば、すべての可能性を検討するのは当然のことです。それが敬意というものです」と、FIA会見後に『Skyイタリア』に語った。
■マルコ「マックスはレッドブルに残る」
一方、レッドブルのマルコは2026年以降の体制に関して明確な立場を示している。
「マックスはキャリアを通して我々のチームで走ってきましたし、この環境に居心地の良さを感じています」
「ただ、我々は今マクラーレンに後れを取っています。マックスが自力で勝てるマシンをもう一度作る必要があります。とはいえ、現状ではマックスはレッドブルに残りますよ」
■ホーナーも噂を否定
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーも、オランダの放送局『Viaplay』に次のように語っている。
「こういった噂に、我々は一切耳を貸していません」
「今のところは、ただの噂です。マックスとの関係がどうなっているか、我々は完全に把握しています。あとは雑音に過ぎません。」
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