・アントネッリの活躍によってラッセルにプレッシャーがかかっているとの憶測をウォルフは否定した
・ランキング首位から陥落し、ラッセルは自分にばかりトラブルが起きると嘆く
・現在圧倒的なパフォーマンスを見せるメルセデスだが、今後の課題としてレーススタートを挙げる
メルセデスF1代表のトト・ウォルフは、19歳のイタリア人ドライバー、キミ・アントネッリが2026年シーズン、目を見張るスタートを切った一方で、チームメートのジョージ・ラッセルに対するプレッシャーが高まっているとの見方を否定した。
アントネッリは、ここまで2戦連続でポールポジションと優勝を獲得。史上初の10代チャンピオンシップリーダーとしてランキング首位に立つが、ウォルフ代表はメルセデス内部のパワーバランスは依然として安定していると強調した。
ラッセルに対するプレッシャーについて問われると、ウォルフ代表は次のように語った。
「いや、彼は非常に経験豊富なドライバーなので、現時点ではプレッシャーにはなっていないと思います。
ジョージ(ラッセル)自身もキミ(アントネッリ)の速さは常に認めています。私は常に冷静に判断するようにしています。ジョージにとって不運なレースが2戦ありましたが、それも必ずしも彼の責任とは限りません。まだ19レース残っていますし、状況はどうにでも変わり得ます。」
一方で、ラッセルは日本GP後、ランキング首位の座を失ったのは不運のせいだと述べ、苛立ちを隠せない様子だった。
「スタートはごく普通でした。つまり、またしても良くなかったということです。
もしセーフティカーが1周遅れて出ていれば、レースに勝てていたはずです」とラッセルは主張した。
ラッセルは、レースを通して何度もトラブルに見舞われたと訴えた。
「セーフティカー解除後の再スタートでバッテリーを充電できなかったんです。そのせいでルイス(ハミルトン)にあっという間に抜かれてしまいました。その後もレース終盤に同じ問題が起きて、全くスピードがなく、次から次へとトラブルが続きました」
ラッセルはまた、不運が自分の方に集中しているとほのめかした。
「ここ2戦のトラブルはすべて僕の方に集中しているように感じます」
それでもアントネッリ本人は、1周のタイムに関してはラッセルが依然としてベンチマーク(判断基準)であると認めている。
「予選では、彼の方がまだ優位に立っていると思います。特にQ3では、いつもあと一歩の速さを引き出してくる。私もそこを改善しようと努力しています」とアントネッリは語った。
ウォルフ代表もレースにおけるアントネッリの改善すべき点を指摘した。
「彼のスタートはちょっとひどいものでした。クラッチ操作をスムーズにするために、ドライビングスクールに戻る必要があるかもしれませんね」とウォルフは日本GPの舞台、鈴鹿で冗談交じりに語った。
同時に、ウォルフ代表は、問題はチーム全体に及ぶことを認めた。
「私たちはドライバーに最適なツールを提供できていません。スタートはどれも平凡なものでした。改善が必要です」
アントネッリ自身は、すでにその改善に取り組んでいると明かした。
「マイアミGPまでに、きちんとギアをつなぐための練習をする時間がたっぷりあります」と冗談めかして語った。
アントネッリはドライバーズランキングでラッセルに9ポイント差をつけて首位に立っている。
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